円急反発、一時154円台-神田財務官は介入有無に言及せず
一方、みずほ証券金融市場部の大森翔央輝チーフデスクストラテジストは、円相場の変動について「ゴールデンウィークで取引が減少した市場環境によってボラタイルになっていることが背景だろう」との見方を示し、「160円と159円50銭近辺で投資家が利益を確定した可能性がある」と語った。同氏は、アルゴリズム系のアカウントなどによるポジションが市場の動きに影響しているとみる。
インフレ低下に大きな進展がない米国では米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測が後退。ドル買いに拍車がかかる中、5月1日の米連邦公開市場委員会(FOMC)に加え、政府・日銀による円買い介入の有無に市場の注目が集まっている。
クレディ・アグリコルCIBシニア外為ストラテジスト、デービッド・フォレスター氏(シンガポール在勤)は、円相場が大きく下落していた際に、市場は引き続き財務省の介入の本気度を試しているが、「財務省も今週のFOMCを前に、準備金を無駄遣いしたくないだろう」との見方を示していた。
関連記事:
「160円」と一斉に叫ぶ声、円乱高下に慌てるトレーダー-祝日も台無し
円反発は介入かはっきりしないが、今週は何回か実施の必要も-大和証
日銀総裁、円安が基調物価に影響なら判断材料に-金融政策は維持
--取材協力:Michael G Wilson、萩原ゆき、船曳三郎、伊藤純夫、占部絵美、横山恵利香、鈴木克依.
(c)2024 Bloomberg L.P.
Yumi Teso, Sumio Ito