ランゲラックが脱帽「ずば抜けて凄い」…来日7年で見た“最強”日本人【インタビュー】
Jリーグでプレーし「人生の中でも充実した日々を過ごせた」
名古屋に在籍期間中、多くの日本人タレントをその目で見てきたなか、三笘薫のプレーだけが忘れられない。今やプレミアリーグのブライトンへステップアップを遂げたドリブラーが川崎フロンターレ時代に披露したそのプレーは、オーストラリア人GKへ鮮烈な印象を与えた。 「一番印象的ですね。川崎戦の時に中谷進之介選手(現G大阪)から『この選手だけは気をつけな』っていう声掛けがあったのを思い出すよ。そこから三笘選手のプレーを見ているんだけれど、もう本当に信じられないぐらい凄いなと思ってます。Jリーグに来て、日本人選手だけで50人ぐらい凄いなと思った選手がいるんだけれど、その中でも三笘選手はずば抜けて凄い。タレント性がある選手ですし、スピードもある選手で、チームメイトを常に助けたいんだっていう気持ちを露わにしながらプレーをしている。技術の高さは信じれないほどだよ」 21歳で母国を離れ、異国の地を転々としてきたランゲラックは来年、オーストラリアで現役生活を送る。その決断が惜しまれる一方で、7年間の足跡は、多くのファンの心に刻まれた。日本でのキャリア終焉が刻一刻と迫る今、J歴代最強助っ人の1人となった守護神は、満面の笑みを浮かべながら、日本への感謝の思いを改めて捧げた。 「サッカーとしてだけではなく、人生の中でも充実した日々を過ごせましたし、日本人選手のメンタリティー、指導方法もすごく良かった。サッカー面に関しては『日本ほどサッカーをするのに適した環境は存在しない』と言えるぐらい良いところだなと思っています」 [プロフィール] ミッチェル・ランゲラック/1988年8月22日生まれ、オーストラリア出身。メルボルン・ビクトリー(オーストラリア)―ボルシア・ドルトムント(ドイツ)―シュトゥットガルト(ドイツ)―レバンテ(スペイン)―名古屋グランパス。193cmの長身を生かした抜群のセービングが魅力。2021年にはJリーグベストイレブンに選出され、名古屋の歴代外国人籍選手として最多公式戦出場数を誇る。
FOOTBALL ZONE編集部・橋本 啓 / Akira Hashimoto