[山口県]周南でクマに襲われ男性重傷 夜市山間部、夜ランニング中 県内人身被害本年度2例目
4日午後10時半ごろ、山口県周南市夜市の路上で、近くの40代男性がランニング中に背後からクマに襲われた。頭の2カ所に約15センチの傷、左足をかまれるなど重傷を負ったが、命に別条はないという。山口県内でクマによる人身被害の発生は本年度2例目で、県は5日付でクマ出没警報を地域一帯に発令した。 周南署によると、現場は山間部で、才原自治会館の南方約100メートル付近。クマは体長約1メートルで、逃走方向は不明という。男性が自宅にたどりついた後、家族が消防に通報した。男性は入院中という。 県は5日、周南市の県周南総合庁舎でクマ出没緊急対策会議を開いた。県と市、同署、猟友会の関係者ら9人が対応を確認。同署は通学路を中心に出没現場付近をパトカーで巡回し、戸別訪問して注意を呼びかける。周南市は栗や柿の除去や生ごみの処分などを呼びかけ、注意を促すチラシをポスティングする。 県周南農林水産事務所の藤井孝森林部長は「情報を共有してこれ以上クマの被害が発生しないよう努めたい」と呼びかけた。 県内では9月に岩国市本郷町波野で、70代男性がクマに襲われ負傷する被害に遭っている。 県内の本年度のクマ目撃などの状況は今月4日現在で460件に上り、過去最高だった昨年度の444件をすでに上回っている。