松坂桃李、予防接種でウイルスから日本を救った医師の物語「コロナを経験した今だからこそ、響くと思います」
俳優の松坂桃李が2日、都内で行われた主演映画「雪の花―ともに在りて―」(小泉堯史監督、来年1月24日公開)の舞台あいさつに共演の芳根京子らと登壇した。 吉村昭氏の小説「雪の花」を長年、黒澤明監督の助監督を務めた小泉監督が映画化。ウイルスから命を守る手段がなかった江戸時代末期、天然痘と闘い、種痘(予防接種)で日本を救った実在の医者・笠原良策の奮闘を描く。笠原役の松坂は「いろんな資料を読んで、体に入れる作業をゆっくりゆっくりして現場に入りました。監督の演出のもと、いろんなキャストの力を借りて、役を全うすることができました」と周囲に感謝した。 小泉監督はデジタル全盛の現代では非常に珍しい全編フィルム撮影にこだわった。松坂は「撮り直しがきかない緊張感が現場に漂っていましたね。その中での芝居は経験したことのない緊張感で、味わったことのない気持ちになりました」。観客には「コロナを経験した今だからこそ、響くと思います」と呼びかけた。 妻役の芳根とは、2019年の「居眠り磐音」以来の共演。芳根は「前回は結婚の約束までして、できなかったので、今回は無事に結婚できて、最後まで妻として支えることができて幸せでした」。小泉監督は「歴史上の人物を描くのは難しいですが、若い2人の芝居は素晴らしかった。2人の芝居を現場で見られるのが楽しかった」とねぎらった。
報知新聞社