上海の伊勢丹が営業終了、中国で日系百貨店の閉店相次ぐ…高島屋は売上高が減少傾向
不動産価格の下落も大きい。主要顧客である富裕層や中間層の資産が目減りし、稼ぎ頭の化粧品や宝飾品といった高額品の販売が影響を受けた。昨年8月に東京電力福島第一原発の処理水が放出されて以降、日系ブランドが敬遠されたことも追い打ちとなった。
不振は日系百貨店に限らない。上海では今年2月、伊勢丹から数キロ離れたビジネス街にある百貨店「上海六百」が閉店。1952年創業の老舗だが、構造変化の波にはあらがえなかった。
中国メディア・第一財経は、百貨店の閉店は2022年に35店舗、23年は21店舗に上ったとする統計を報じている。今年も3月までに日系百貨店を含め10店舗が営業を終えたという。