寺尾聰と松坂桃李が親子役、アルツハイマーの父が夢を叶える映画「父と僕の終わらない歌」
寺尾聰と松坂桃李が共演する映画「父と僕の終わらない歌」が、5月23日より全国で公開決定。サイモン・マクダーモットの同名ノンフィクションを原案に、アルツハイマーの父とその息子の物語がつづられる。2009年の「さまよう刃」以来、16年ぶりの映画主演となる寺尾は「俳優と歌手人生が初めて交わる、自分にとってメモリアルな作品です」とコメント。YouTubeでは特報が解禁された。 【動画】「父と僕の終わらない歌」特報はこちら 原案は、2016年にアルツハイマー型認知症であるテッド・マクダーモットが息子のサイモンとドライブの車中で歌う動画がYouTubeに掲載され、再生回数が6000万回以上を記録したというイギリスで起きた実話を記したもの。これを機にテッドは80歳にしてCDデビューを果たし、イギリス最高齢の新人歌手となった。 映画は日本を舞台に、神奈川・横須賀に生きる父と息子に置き換えた物語に。若き日にレコードデビューを夢見たものの、息子のためにあきらめた父・間宮哲太の姿が描かれる。生まれ育った横須賀で楽器店を営みながら地元のステージで歌声を披露してきた哲太は、ある日、アルツハイマー型認知症と診断されてしまう。すべてを忘れゆく父をつなぎ止めたのは、彼を信じ支え続けた息子の雄太や妻の律子、強い絆で結ばれた仲間、そして彼が愛した音楽だった。哲太はレコードデビューの夢を叶えようと再び動き出す。 寺尾が哲太、松坂が雄太を演じ、松坂慶子が律子に扮した。そのほか佐藤栞里、副島淳、大島美幸(森三中)、齋藤飛鳥、三宅裕司、石倉三郎、佐藤浩市(友情出演)もキャストに名を連ねる。監督を務めたのは「タイヨウのうた」や「ちはやふる」シリーズの小泉徳宏。脚本はNetflix映画「シティーハンター」の三嶋龍朗と小泉、音楽は作曲家の横山克が担う。 寺尾は「正直、最初はこの作品を受けるべきか悩みましたが、息子役が桃李と聞いて、桃李とならやってみたいと、だんだんと心が動いていきました」と述懐。松坂は「寺尾さんの息子を演じられたことは、僕の中では本当に誇りです。もし他の人がやっていたら、きっと悔しかったと思います。寺尾さんはいつも優しく包み込んでくれて、一緒にお芝居すると瞳に吸い込まれそうになる、そんな素敵な方です」とつづった。 「父と僕の終わらない歌」の配給はソニー・ピクチャーズ エンタテインメントが担当。製作幹事は日活とソニーが務めている。 ■ 寺尾聰 コメント この作品は、俳優と歌手人生が初めて交わる、自分にとってメモリアルな作品です。正直、最初はこの作品を受けるべきか悩みましたが、息子役が桃李と聞いて、桃李とならやってみたいと、だんだんと心が動いていきました。 どの作品にも充実感はあるのですが、この作品だけはちょっと違う充実感で、この歳で、こんなにも情熱を注げられるものに出会えたことに感謝しています。 ■ 松坂桃李 コメント 横須賀が舞台の本作。横須賀の独特な、他にはない街並みの空気を味わいながら撮影できたことが印象的でした。 今回、寺尾さんの息子を演じられたことは、僕の中では本当に誇りです。もし他の人がやっていたら、きっと悔しかったと思います。寺尾さんはいつも優しく包み込んでくれて、一緒にお芝居すると瞳に吸い込まれそうになる、そんな素敵な方です。 この映画は、皆さん自身の家族の物語です。この映画によって希望を感じてもらえる瞬間がありますように。 ■ 小泉徳宏 コメント 「寺尾聰史上、最高傑作を目指します」と本人を前にして豪語したところからのスタートでした。 数々の名作を思い返して、我ながら言い過ぎたとちょっと後悔しましたが、そういう気持ちで作ったことに嘘はありません。果たして私の妄言通りになっているかはともかく、寺尾聰さん、松坂桃李さんを初めとした素晴らしい俳優陣とスタッフの大きな力をお借りして、楽しく、優しく、そしてどこか切ない素敵な作品が出来上がったと思います。 皆さんにとってこの映画が「忘れられない」一本になることを願っています。 ©2025「父と僕の終わらない歌」製作委員会