午前の日経平均は続伸、一時3万9000円回復 米株高で主力株に買い
[東京 25日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比584円83銭高の3万8868円68銭と続伸した。前週末の米国株高の流れを引き継いだ。幅広い業種で買い優勢となり、主力株が軒並み上昇。日経平均は一時心理的節目の3万9000円を上回る場面があった。 日経平均は396円高の3万8679円93銭と、続伸してスタートした。為替は朝方から円高方向に振れているものの、時間外取引での米株先物3指数が堅調に推移し、日経平均は前場中盤で769円高の3万9053円64銭まで上昇した。 市場では、東京円債市場で新発10年国債利回り(長期金利)が低下したことも、株式市場の支えになったとの見方があった。買い一巡後は上げ幅を縮小し、3万8800円台でのもみ合いとなった。 TOPIXは1.02%高の2724.14ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆1473億2000万円。東証33業種では、陸運、精密機器、医薬品、サービスなど30業種が値上がり、海運、鉄鋼、卸売の3業種は値下がりした。 市場では「日経平均が3万9000円に近づくにつれ、足元の円高基調や米国株の割高感が意識され始め、利益確定売りに上値を抑えられたようだ」(みずほ証券の三浦豊シニアテクニカルアナリスト)との見方があった。米エヌビディアをはじめ主力企業の決算発表など重要イベントを通過し手掛かり材料が乏しい中、当面は積極的に上値を追う展開にはなりづらいという。 主力株では、ファーストリテイリングが2.90%高、東京エレクトロン、ソフトバンクグループが3.50%超高となり、3銘柄で日経平均を約280円押し上げた。半面、アドバンテストはマイナス圏に転落、ネクソン、メルカリも売られ2%超安となった。 そのほか個別では、京成電鉄と京浜急行電鉄が急騰し、東証プライム市場の値上がり率1位と2位となった。旧村上ファンド系の投資会社が株式取得を進めているとの一部報道を受けて、株主還元の拡充や経営改善への思惑が先行した。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1182銘柄(71%)、値下がりは401銘柄(24%)、変わらずは61銘柄(3%)だった。