60歳代・70歳代の「平均貯蓄額」と「中央値」はいくら?年齢階級別「就業者数・就業率」の推移
65歳以降も働くシニアが増加中:65歳~69歳の2023年度労働力人口比率は53.5%
内閣府「令和6年版高齢社会白書」によると、65歳以上の労働力人口比率は右肩上がりで上昇しています。 2023年度における65歳~69歳の労働力人口比率は53.5%。2人に1人以上が就労していることがわかります。 さらに、同年度の70~74歳の労働力人口比率は34.5%をマーク。こちらの年代は3人に1人以上が就労しているようです。 現行制度では事業主に65歳までの雇用確保措置が義務づけられており、70歳までの雇用確保措置が努力義務となっています。 今後は70歳まで義務化される可能性が考えられ、実現すると65歳以上になっても働く人の割合が増えると考えられるでしょう。 老後の経済的な不安を軽減するうえで、可能な限り長く働き、収入を得るのは有用な対策。 給与所得を得る期間を延ばせば年金の繰り下げ受給をする余力が生まれ、受給できる年金額を増額できるでしょう。 ただし、長く働くためには心身の健康を維持することも大切です。日頃から心身のケアをして、健康体を維持する重要性が高まっているといえます。
まとめにかえて
60歳代・70歳代の貯蓄状況の平均値と中央値には乖離があるため、経済的な格差が生じている可能性が考えられます。 ゆとりある老後を送るために有用な選択肢となるのが「できるだけ長く働くこと」です。 ただし、長く働くためには心身が健康であることが前提です。普段から健康維持に注意を払い、良好なコンディションを保つ意識を持つ重要性が高まっているといえるでしょう。
参考資料
・金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」 ・厚生労働省「2023(令和5)年国民生活基礎調査の概況」 ・内閣府「令和6年版高齢社会白書」 ・厚生労働省「高年齢者の雇用」
柴田 充輝