『虎に翼』もクライマックス「朝ドラ主題歌」ランキング、4位はいきものがかり、3位は椎名林檎…1位は?
『ありがとう』は4位に
7位:宇多田ヒカル『花束を君に』(『とと姉ちゃん』16年)【ヘヴィー賞】 楽曲単体としては、今回取り上げる中で抜群なものだし、個人的に聴いた回数もナンバーワンとなる。 驚くのは、宇多田ヒカルが、13年に自死した母親・藤圭子のことを歌ったと言われているヘヴィーな内容の曲が、朝ドラの主題歌として、毎朝流れていたという事実である。これは、どちらかといえば無難な歌詞とメロディを志向する「Aポップ」の中で異彩を放つ。 16年は、春に『とと姉ちゃん』を見てこのヘヴィーな曲に驚き、秋に発売された宇多田ヒカルの傑作アルバム『Fantome』のヘヴィーさにも驚いた年だった。 6位:あいみょん『愛の花』(『らんまん』23年)【シンプル賞】 あらためて聴き直して、コードも確認して目を見張った。とにかくシンプル。ほとんど主要三和音(キーのB♭に、E♭、F)しか出てこないのだ。大げさにいえば「朝ドラカノン」に対する挑戦状のようにも受け取れた。 そしてアコースティックな三拍子のサウンドとなると、これはもう初期の吉田拓郎へのオマージュといえるだろう。その意味では【シンプル賞】に加えて、「令和の吉田拓郎賞」も差し上げたい。とにかく一周回って、非常に斬新な「Aポップ」となった。 5位:星野源『アイデア』(『半分、青い。』18年)【タイトルバック賞】 個人的には「完走」出来なかった作品だったので、今一度タイトルバックを見て、驚きつつ見入ってしまった。風景にイラストを重ねて、新しい世界を描き出す映像と、歌詞のテーマ「アイデア」が見事にリンクしているではないか。 そして星野源の楽曲も快調。16年に『恋』、17年に『Family Song』、そして18年にこの曲だから、完璧にゾーンに入っている。 4位:いきものがかり『ありがとう』(『ゲゲゲの女房』10年)【歌い出し賞】 放送時間が15分早まって午前8時からになったことや、内容の斬新性、視聴率の上昇など、あらゆる意味で朝ドラの転換点となった作品。 『ありがとう』で注目するのは、歌いだし「♪ありがとう~」の音列が「♪ドレミファソ~」になっていることだ。何といっても、音楽の授業で、何回も聴かされる・弾かされるあのドレミファソなのだ。 いきものがかり吉岡聖恵のペタッとした声質も相まって、異常に人懐っこい歌い出しになっている。このことも高視聴率を支えた要因の1つではなかったか。
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