『海に眠るダイヤモンド』JO1・豆原一成の演技の魅力とは? 名優がしのぎを削る日曜劇場で役者として飛躍を遂げたワケ
日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』(TBS系)が12月22日に幕を閉じる。野木亜紀子脚本、塚原あゆ子監督、神木隆之介主演、脇を固める超豪華俳優陣…と面白くないわけがない本作。語りたい俳優はたくさんいるが、今回はJO1の豆原一成を“1pick”したいと思う。(文・浜瀬将樹)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】 【写真】豆原一成の芝居に心を奪われる…貴重な未公開写真はこちら。ドラマ『海に眠るダイヤモンド』劇中カット一覧
俳優・豆原一成が世間にバレはじめた
豆原が『海に眠るダイヤモンド』で演じるのは、いづみ(宮本信子)の孫で、法学部を目指す浪人生の星也。第1話では、急に長崎に行ったいづみと、父の和馬(尾身としのり)と食卓を囲んでいるシーンが印象的だった。 「若い男の人(玲央/神木)と(長崎に)行った。んふふ。デート! 再婚するの」と舞い上がるいづみに呆れて大笑いする和馬と、微笑む(引いてる? 苦笑い?)星也......というシーンだったが、大御所俳優を相手に、あまりにもナチュラルにそこにいて、まったく違和感がなかった。 それ以降も定期的に登場し、第8話では、ホスト仲間に追い込まれた玲央を目撃してある一言を述べたり、最終話の予告では、スーツを着て、玲央らと謎の人物(滝藤賢一)と対峙する場面にいたりと、短い時間ながら物語に深く関わってきている。 国民の関心が高い日曜劇場に出演したことで、JO1の豆原ではなく、俳優・豆原一成としての認知度も上がってきているように感じる。彼の演技力の高さがようやく世間にバレはじめたことで、もともと豆原のポテンシャルの高さを知っているJAM(JO1ファンの呼称)も、誇らしいことだろう。
伝説となっている練習生時代
豆原はJO1が誕生した日本最大級のサバイバルオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN』(2019年)の第一弾に練習生として参加した。 この番組は、国民投票によって、デビューメンバーが決まるシステムで、101人から最終的に11人まで絞られる。番組内で定期的にランキングが発表され、下位の練習生は脱落していくのだが、豆原は圧倒的な強さで、1週目から最後まで上位を駆け抜けた。 当時まだ高校生の彼はダイヤの原石だった。練習生のお披露目時から圧倒的な“青春感”と爽やかな好青年的雰囲気を放ち、一発で「この子を推したい!」と思わせる魅力があった。何より、ステージに立つとどんな表情も見せてくれる豆原は、時に笑顔に、時に表情鋭く、時にステージを掌握するパフォーマンスで、沼にハマる人が続出。番組でもキャッチフレーズに使われていた「国民の初恋」として、最終順位1位でデビューの権利を獲得し、晴れてJO1のメンバーとなった。 今回のコラムを書くため、改めて練習生時代のパフォーマンスを見たが、人はたった数年でこんなにも変わるのか、と思った。現在は、生まれ持った魅力を残しつつ、キラキラとした輝きが増幅。相変わらず、ステージではいろんな表情を見せていて、JAMを歓喜させている。そう。彼はファンにとって生きる希望なのだ。