送電や通信が途絶えても…LPガスなどのエネルギー、災害時に安定供給へ 幸手市、堀川産業と協定 市内には中核充填所 非常用発電機や自家給油所、衛星電話など配備 市民への炊き出しも可能に
埼玉県の幸手市は15日、電力販売事業などを展開する堀川産業(本社・草加市住吉)と、災害時におけるLPガスなどの供給協力に関する協定を締結した。 南海トラフ地震で埼玉、南部で震度5強の恐れ…対策推進地域に含まれないが、強い揺れの予想
堀川産業は非常用発電設備や衛星電話、LPガス車を配備することで災害によって送電や通信が途絶えても自立してエネルギーを安定供給できる中核充填(じゅうてん)所があり、LPガス事業所では県内最多の4カ所(越谷、羽生、草加、幸手)を所有している。 幸手事業所はその中でも50トンの貯槽(プロパン)2基をはじめ、1時間で270本のガスボンベに充填が可能な14連式回転充填機、非常用ガス発電機3基、ガソリン・軽油の自家給油所などを備える同社最大の充填所。災害時は避難所となる同市の施設に対して点検や安全確保とガス供給を迅速に行うことで、市民への炊き出しも可能になる。 締結式で堀川産業の堀川雅治社長は「幸手事業所は国の国土強靭化(きょうじんか)計画に基づいて設置された災害時対応LPガス中核充填所に定められている。災害時はグループ会社の総力を挙げてガス供給を行う」とあいさつ。木村純夫市長は「協定を締結したことにより市民の安心安全の確保が一歩前進した。情報共有や災害対応を通じて防災力向上に協力いただきたい」と呼びかけた。
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