「核廃絶」のメッセージかみしめる…広島・平和記念公園で国内外の人祈る
日本原水爆被害者団体協議会（被団協）のノーベル平和賞受賞決定から一夜が明けた12日、広島市の平和記念公園には国内外の多くの人が訪れ、被団協が訴え続けてきた「核廃絶」のメッセージをかみしめた。
インドからの観光客（50）は「核戦争の危機にある時代に、平和の必要性を強調する素晴らしい受賞だった」と、決定をたたえた。豪メルボルン出身の会社員（46）は、「過ちは繰返しませぬから」と刻まれた原爆死没者慰霊碑前で黙とう。「核兵器は本当に恐ろしく、世界からなくさなければならない」と語った。
園内の広島平和記念資料館の入り口には来館者が数十メートルの列をつくった。広島市南区の会社員（26）は「世界的に注目を浴びた被爆の実相について学びたかった。核の悲惨さを改めて知ることができた」と話した。
この日、記念公園で改めて取材に応じた被団協代表委員の 箕牧（みまき） 智之さん（82）は「被団協の活動が世界に知られた。超高齢化が進む日本だからこそ、2世や3世、高校生など、次の世代へ伝えていかなければならない」と思いを強くしていた。
