増える高齢者の1人暮らし 現実になっている「介護難民」
居宅介護支援事業を行っているマロー・サウンズ・カンパニー(千葉県市川市)代表の田中紘太氏は、毎日新聞政治プレミアの取材に応じた。 【写真】家族で外出 東京・浅草で 「介護を、家族はもちろん、行政や介護保険だけで支えるのは難しくなっています。これからもっと厳しくなります。高齢者と家族は介護が必要になる前から、そのことをしっかり考えておいてほしいと思います」と語った。 田中氏は、「家族がいても遠方の場合などは、金銭管理や緊急の連絡先はお願いしても、それ以外の大部分は介護サービスで担うことになります」としたうえで、「家族が、行政が、ケアマネがなんとかしてくれるというのは、もう当たり前ではありません」と言う。 「政府も対策をしています。けれども現場ではすでに介護難民が出はじめています。たとえば、要支援で認定を受けた場合、地域包括支援センターの人手が足りないために、10人待ち、20人待ちになり、認定を受けてもすぐにサービスを受けられないことが起きています」と語った。