「コストコ」福岡県小郡市に21日オープン…大分自動車道・筑後小郡IC西側に立地、近隣4県も商圏に
会員制大型量販店「コストコ」の小郡倉庫店が21日、福岡県小郡市上岩田に開業する。コストコの出店は、県内で久山町、北九州市に次ぐ3番目で、全国で36番目。小郡市は、コストコ周辺地域のまちづくり構想を策定しており、今回の開業をにぎわい創出の「起爆剤」にしたい考えだ。(立山芽衣) 【写真】コストコの魅力を店内でPRするテリオ日本支社長
コストコ小郡倉庫店は、大分自動車道の筑後小郡インターチェンジ(IC)西側に立地している。敷地面積は約7万平方メートルで、売り場面積は約1万平方メートル。約900台分の駐車場があり、店舗の他に、同時に24台が給油できるガソリンスタンドを併設している。
主なターゲットはファミリー層で、県内だけでなく、佐賀、長崎、大分、熊本の4県も商圏に見込んでおり、1日3000~7000人が来場すると予測されている。コストコは出店を決めた理由について、「よいマーケットで、近隣店舗の混雑緩和にもつながるため」としている。
開業を前に17日には、同店の店舗内部が報道陣に公開された。広々とした通路に、衣類や日用品など、国内外の約3500種類の商品が並び、同店限定のものもあるという。パンや寿司など、食品を調理するためのキッチンも整備されている。
同社のケン・テリオ日本支社長は「常に飽きさせないように商品を入れ替えていく。宝探しのように楽しめるので、わくわくして(オープンを)待ってほしい」とPRした。
21日は午前8時にオープンする予定。22日以降は午前10時~午後8時。利用には、店舗などで会員登録が必要となっている。
新駅整備・130世帯呼び込みへ
コストコが進出する周辺の地域は多くが農地で、20年間で人口が約3400人から約2800人に減少しており、少子高齢化や農業の担い手不足が課題となっている。
ただ、2017年頃から食品などの物流倉庫や貸倉庫の参入が進み、地元住民からは人を呼び込む町づくりを求める声が上がった。市は、茨城県常総市の圏央道・常総IC周辺を視察して参考にしながら、昨年10月、筑後小郡IC周辺で10~20年後に目指す町づくり構想を策定した。