ファッションバイヤー独自の審美眼が光る、いま行くべきキュレーションショップ7選
バイヤーのユニークな目線でトレンドをキャッチする店は、新たな出合いをもたらし、さらなる楽しみを与えてくれる。それぞれの個性を体験しよう。 【写真】いま行くべきキュレーションショップ7選。記事の画像をすべて見る
【原宿】 ブランデット東京
さまざまにカタチを変える、ギャラリーのような空間 “ファッション×家具×アート”でライフスタイルを表現するブランデット東京は、ギャラリーのように柔軟に装いを変えていく。ファッションブランドのポップアップが開かれた翌日には、別のブランドが展示会を行っているほど。ファッションPR&販売歴が長い宮本哲明が、思い入れのある原宿に個人で出店したパーソナルなスペースだ。服や家具などのショールームをメインとするが、来店予約をすれば取扱品を購入することもできる。スタイリストやエディターが日々出入りして情報交換し合う場は、本当によい、ハイセンスなものに出合えるはずだ。
【表参道】 キャロル
世界中から集められた、モードと大人のための服 品揃えは約6割がセレクトで、約4割は東京モードのシュタイン。キャロルはシュタインのデザイナーである浅川喜一朗による、「知らない服と出合う感動を体験」するための場所。自他ともに認めるファッションマニアな浅川自身が夢中なアイテムを、世界中から集めコンパクトな店内にぎっしりと詰め込んだ密度の濃さが魅力。モードショップには珍しく、“大人ベーシック”な日本ブランドを扱うのもキャロルの幅の広さだ。海外客が多く訪れ、新しい日本カルチャーを発見して持ち帰っている。ノンジャンルな服好きが、まず東京で訪れるべき筆頭株である。
【中目黒】 リン
月に2週間だけ営業する、新時代感覚のショップ 最寄りである中目黒駅から距離があり、しかも月に14日だけのオープン。営業時期の2週間はポップアップイベントも行われ、毎回の品揃えが変わる。それでも服好きが熱心に通うのは、他店では取り扱いの少ない日本ブランドを中心にした品揃えの実力の高さだろう。大手セレクトショップのバイヤーだった佐藤祐輔と大橋聡太が、混沌としたコロナ禍の社会を通過した先に始めた、真に価値があると考えるアイテムだけを置く店。普通に思えて普通でない服ばかりのセレクションが秀逸だ。店に立つふたりとの会話も弾み、つい長居してしまう名店である。