「山本太郎議員が陛下に手紙」何が問題なのか 高崎経済大・八木教授に聞く
現行憲法下でも、例えば天皇は国会を召集します。しかし国政に関する権能はありません。天皇は国民統合の象徴で、いかなる政治的立場にもつかず、いかなる政治的意思も持たないことで、現在の天皇制は守られています。それは、国民が党派に分かれて対立していても、天皇はいかなる政治的立場にも立たないからこそ、国民を統合できるからです。
「直訴」は請願なのか
――――国や地方自治体に意見や要望を行うには「請願」というやり方があります。請願法では、天皇に対する請願書は内閣に提出しなければならない、と規定されています。 今回の行為が「請願」だという考え方もあるようですが、請願とは一般国民が行うことです。国会議員は国民から請願を受ける立場であり、政府を飛ばして天皇にお願いするのはおかしな話です。