【高校野球】浜松開誠館がノーヒットリレーで4強…先発・塚田が6回2死まで完全、左腕エース松井は3回完璧
◆高校野球春季静岡県大会▽準々決勝 浜松開誠館1―0静岡商(28日・草薙) 4強が出そろった。準々決勝4試合が行われ、浜松開誠館が静岡商を1―0で下し、東海出場に王手をかけた。公式戦初先発の塚田暖琉(はる、2年)が6回無安打1四球で抑えると、7回から登板した左腕エース・松井隆聖(3年)が3回を無安打零封でノーヒットリレーを完成。静岡は6―3で日大三島に逆転勝ち。春連覇を狙う加藤学園は昨秋の県王者・藤枝明誠に競り勝ち、東海大静岡翔洋は浜松工を破った。準決勝2試合は来月3日に草薙球場で行われる。 浜松開誠館の2投手が、古豪・静岡商相手に“ノーノーリレー”を完成させた。公式戦初先発の塚田が6回2死まで完全投球。9番に四球を与えたものの、次の打者を左飛に抑えると、7回からエース・松井が続いた。3イニングで1つの死球を出しただけ。初回に内野ゴロでつかんだ1点を左右の継投で守り切って、東海出場に王手をかけた。 184センチの大型右腕が、初回から飛ばした。立ち上がり塚田が5者連続三振のスタート。最速にあと1キロと迫る141キロをマークした。「走者を出してないな、とは思っていた。(右打者の)外角真っすぐが、ちゃんと決まっていた」。公式戦最長の6回を投げ、許した走者は1人だけだった。 4月上旬に体調を崩した。39度2分の高熱で練習を5日ほど休んだ。体重は6キロほど減って現在もまだ復調途上。「筋肉が戻っていない中、これだけ投げられたのは自信になります」。前日、3回戦の浜松商戦では本塁打を放った男が投手としても存在感を示した。 後輩に負けじと、背番号1の左腕・松井が奮闘。8回2死から死球で走者を出したが、後続をピシャリ。9回も危なげなく3人で締めた。「夏に向けて下級生が出てくると、楽になるし、刺激になる」と、2年生右腕の好投を喜んだ。 今春から指揮を執る浜野洋監督(49)は「捕手の大迫は(塚田は)まだ行けます、と言っていたけど、松井が投げたいと言っていたから」と、交代の経緯を説明。県予選から計6試合で失点わずか「2」と安定した開誠館投手陣に、また一枚、頼もしいピースが加わった。 (塩沢 武士)
報知新聞社