「鮎そーめん」長良川の鮎練り込む、ほのかに香る ぎふおウチごはん協会開発
長良川の鮎をそうめんに練り込んだ「鮎そーめん」を「ぎふおウチごはん協会」(岐阜市)が開発した。乾麺1袋120グラム中に鮎1・2尾分の魚粉を配合した「日本初」の味。15日に同市司町のみんなの森ぎふメディアコスモスで開かれる、ぎふ農業協同組合(JAぎふ)のイベント「食と農の祭典」で初売りされる。 同協会は地元食材を使った健康メニューの普及に取り組んでいる。鮎は岐阜を代表する食材の一つだが、内臓の苦みが敬遠されたり、頭や骨が食べ残されたりすることも。「鮎を余すことなく食べてもらえるように」と同協会は魚粉に着目、手軽に調理できるそうめんを発案した。 1年間試作を重ねた完成品は、ほのかに褐色がかった麺そのものから鮎の香りが感じられる。さらに鮎に含まれる栄養分が骨粗しょう症予防やエイジングケアなどに有効とし、同協会代表理事の後藤香陽子さんは「おいしく健康を保てて、年中食べてもらえる」と話す。開発協力した製麺会社ナガヤワークス(本巣市)の長屋雅堂さんも「鮎の脂分を水分と合わせるのに苦心したが、個性を生かしつつ広く喜ばれる味にできた」と語る自信作となった。 先月行われた試食会では、同JAの岩佐哲司代表理事組合長や岐阜市の後藤一郎副市長らがそうめんや、ゆで汁を無駄なく使った鮎風味の雑炊などを味わった。岩佐組合長は「県産小麦『たまいずみ』を使った“オール岐阜”のそうめん。全国的な製品に育ってほしい」と期待を込め、同協会のプロデューサーしずくさんは「岐阜の宝にしたい」と意気込んだ。 「鮎そーめん」は1袋380円。7月7日には「山県ばすけっと」(山県市東深瀬)で試食販売が行われ、同日以降に同JA産直店の店頭に並ぶ。
岐阜新聞社