川崎フロンターレ、「センサリールーム」導入の先駆者としての使命、発達障がいや感覚過敏がある子どもたちにもサッカー観戦を
──センサリールームをスタジアムに常設するにはどのようなハードルがあるのでしょうか? 例えばプロ野球の場合、チームが自前でスタジアムを持っていることが多く、チームの意向を単独で反映しやすいのではないでしょうか。しかし、ほとんどのサッカーチームはスタジアムが自前でないため、自治体が賛同したうえで進めることになります。 ──「えがお共創プロジェクト」で連携したJリーグ・セレッソ大阪は、2022年4月以降でセンサリールームを常設しましたね。
われわれのプロジェクトの趣旨に賛同していただき、2021年11月、試験的にヨドコウ桜スタジアムにセンサリールームを設置したことがきっかけと伺っています。その半年後には常設の運びとなり、こちらとしても喜ばしい限りです。私も、現地へ視察に行かせていただきました。 センサリールームの取り組みをスポーツ界に浸透させることは、プロサッカークラブとして、そしてセンサリールーム導入の先駆者としての使命だと感じています。
そのためには、サッカークラブ間の連携、ひいてはスポーツのジャンルの垣根を超えた連携が大切です。ホームタウンやスポンサーとのつながりを大事にしながら、誰もがスポーツを楽しめる社会を目指して、輪を大きく広げられたらと願っています。
せきねみき :ライター・コラムニスト・編集者