ほぼ100%再生できる野菜でボリューム麵も!飛田和緒もはまる再生栽培料理
3人家族から「ほぼ一人暮らし」になった料理家・飛田和緒さんの食材を無駄なく、おいしく使い切る「始末の料理」連載の後編。 前編「『彩りの青み野菜はもう買わない』飛田和緒がやっている『水に差すだけ』窓辺栽培」では捨てていた根っこやヘタを育てる再生栽培になぜ私たちがはまってしまうのか。手軽な始め方から早く成長させるコツ、失敗も気にならなくなる心の持ちようや最後の別れにいたるまでをお伝えしています。 【写真】キッチンで再生栽培させている豆苗と豚肉でおいしい焼きそばができる。 再生栽培のやり方はいろいろあって、飛田さんは水に差して、窓辺に並べるやり方が手軽とお気に入りですが、土いじりの得意なスタイリストKさんは、水を替えるより「あげる」方がラクとプランター派でした。 後編では育てた野菜を使ったレシピを紹介します。 まずは再生でもかなりの収穫が期待できる豆苗を使った料理から。
豆苗×豚肉で絶品焼きそば
豆苗が元の長さくらいになったら食べごろです。根元を長めに残して切って収穫し、根元は水に浸けて再生2回目をスタートさせます。 「豆苗でよく焼きそばを作ります。豆苗の香りを楽しみたいので、具は味だし用の豚肉と2つだけ」(飛田さん、以下同) 豆苗焼きそば 材料(2人分) 再生豆苗 1パック分 中華蒸しめん 2袋 豚バラ薄切り肉 80g 塩 少々 オイスターソース 大さじ2 米油 大さじ1 作り方 1 豆苗は豆の部分を切り落とし、長さを半分に切る。 2 豚肉は2cm幅に切る。 3 フライパンに豚肉を入れて塩をふり、中火にかけて炒める。豚肉の色が変わって火が通ったら豆苗を加えてさっと炒めて取り出す。 4 3のフライパンに油を熱し、中華蒸しめんを入れてそのまま焼く。麺に焼き色がついたらほぐしながら炒め、3を戻し入れ、オイスターソースを加えて炒め合わせる。
収穫量が少なければかさ増しも
豆苗の収穫量が少ない時は、もやしと合わせてかさ増しします。 「豆苗、もやしは電子レンジで一緒に加熱。その時に容器の底にペーパータオルを敷いておくと、ペーパータオルが水気を吸って水っぽくなりません」 豆苗ともやしのナムル 材料(2~3人分) 再生豆苗 1パック分 もやし 1袋 ・おろしにんにく 1/2かけ分 ・塩 二つまみ ・ごま油 大さじ1 作り方 1 豆苗は豆の部分を切り落とし、長さを半分に切る。 2 もやしは洗ってしばらく水につけてシャキッとさせ、水気をきる。 3 耐熱皿にペーパータオルを敷き、もやしと豆苗を入れ、ラップをして電子レンジ(600W)で3分加熱する。ラップを外して粗熱をとる。 4 ボウルに3を入れてにんにく、塩、ごま油を加えて和える。
料理の彩り、薬味に活躍
「再生栽培を始めてから、彩りのための青みの野菜は買わなくなりました。葉先をキッチンバサミでちょんちょんと切って料理に散らします」 栽培は得意じゃないと、盛り上がるスタッフの話しの輪には加わらなかった担当Sさん。今回刺激を受け、まず試したのが細ねぎだったと言います。 ある日LINEに「グイグイ伸びてます」と写真が。そのほかにもキャベツの芯から葉が出てきてみそ汁の具になり、クレソンやパクチーもグングン伸びているとうれしい報告がありました。 水に差して置いておくだけで始められる再生栽培。皆さんも試してみませんか。 取材・文:相沢ひろみ
飛田 和緒(料理家)