<中居正広が聞く!>戸郷翔征&髙橋宏斗、WBC決勝のマウンドを経験した“2人のエース候補”が再び世界一へ。大きすぎた先輩の存在を糧に<世界野球プレミア12>
◆WBCで学んだこと
中居:「WBCをきっかけに仲良くされたっていう話を伺いましたけど、当時はまだ髙橋選手が20歳、戸郷投手が23歳で、先輩の後ろ姿を見ながら引っ張ってもらってる立場だったと思います。今回の侍ジャパンは、戸郷選手から見ると自分が引っ張っていかなければいけない立場だったりするんでしょうか?」 戸郷:「それも多少思ったんですけど、みんな実力があるピッチャーばかりなので。前に立たなければいけないという気持ちは薄いです」 中居:「もうレベルの高い投手の集まりだから」 戸郷:「そうですね、各個人が自分の力を出せば絶対良い結果は出ると思うので。僕も話しますし相手からも話されますし、そういうコミュニケーションが取れてると思います」 中居:「コミュニケーションは積極的に取ったほうがいいって考えてますか?」 戸郷:「絶対取ったほうがいいと思います。なかなか他球団の選手たちとこれだけの時間絡むことはないので」 中居:「髙橋選手はどうでしょう?」 髙橋:「そうですね、今回の大会も僕が最年少なので…」 中居:「まだ最年少なんですね!」 髙橋:「前回のWBCも最年少でしたし、今回も最年少なので、もう僕は先輩たちについていくだけだと思ってます」 中居:「WBCを思い出すと、お二人はリリーフとして出られたんですね。今回は先発起用になるんじゃないのかなっていうのは…」 戸郷:「言われてます」 中居:「あのときはダルビッシュ(有)投手っていうキャリアのある大先輩がいて、やっぱりその存在は大きかったですか?」 戸郷:「大きすぎましたね。僕らは話しかけていいのか、どういう距離感を保っていいのかが、みんなわからない状況の中でダルビッシュさんのほうから来てくれたので、その一瞬で打ち解けたイメージはあります」 中居:「壁をつくらなかったんですね。それは助かりました?」 戸郷:「すごい助かりました。そこでチームが一つになったのかなと思います」 中居:「髙橋選手はどうでしょう?」 髙橋:「僕も本当にダルビッシュさんの存在は大きくて。年齢も一回り以上違うので、『テレビの中の人だ!』っていう感覚で宮崎初日に臨んだときに、あれだけ僕たちとフランクに話してくれて。あの環境を作ってくれたのが世界一にもつながったと思います」 中居:「自分が先輩になったときに見習っていいところだったんですね」 戸郷:「思いましたね。会話するのってこんなに大事なんだと感じました」 中居:「そう考えるとブルペン陣ではダルビッシュ投手、チームの中ではやっぱり大谷(翔平)選手の背中だとか気迫みたいなのも感じながら試合できたんでしょうか?」 戸郷:「そうですね。2塁ベース上であれだけチームを鼓舞する姿っていうのも、大谷さんだからこそできたのかなと思いますし、大谷さんがあの姿を見せることによって他の選手も自分を出せたのかなと思います」 中居:「髙橋選手は?」 髙橋:「存在が大きすぎて、やっぱり見てるだけで『すご…やば…』って、一ファンとして見てました(笑)。先頭立って引っ張っていきすぎてるので、みんなついていくだけというか、流れに身を任せるだけですごく良い効果が出ていました」