母猫とぴょんぴょん跳ねる子猫4匹を保護→子猫はすぐに譲渡、2年経て母猫に家族ができた「母ニャンが幸せつかむ物語」
子猫たちが里親の元へ巣立ち、今年3月ついに母猫もずっとの家族が…!
──そんなリンリンちゃんもついに里親さんの元へ。 「はい。リンリンを譲渡したのは今年の3月9日です。里親さんは昨年の12月から譲渡会に来てくださっていました。当初は他の猫の里親希望を出してもらったのですが、いろいろな事情もありリンリンのことをお伝えしたところ、リンリンとお見合いをすることに。実際にお見合いをしてお申込みいただいたのが、1月下旬。脱走対策やその他のご準備にお時間がかかってしまい、2月下旬からトライアルスタートで2週間後に無事に譲渡となりました」 ──今回のように子猫と母猫を保護した際、母猫だけはひとりで生きていけるから避妊手術をした後、リリースするボランティアさんも居るとのこと。とはいえ、ジャックさんご夫婦は成猫も積極的に保護されて、譲渡に結び付けることに力を入れて活動に取り組まれているそうですが、その活動に対する思いをお聞かせください。 「我が家も他の方と同じでキャパの問題もあります。今年の動物愛護法改正で完全施行される、猫などを飼う頭数規制により、保護できる頭数を守らなければいけません。しかし、僕たち夫婦が住んでいる地区では過去に猫を駆除しようと町内会の人たちが猫を傷つけていたことを知りました。それがボランティアになったきっかけのひとつです。TNRをして新たな命は生まれませんが、野良猫たちが置かれている環境が良くなるわけではありません。町内会という立場で猫を駆除しようとするならば、僕たち夫婦は戦い猫たちを守ります。ただたくさん猫がいる状況でどうしたらよいのか分からず、うちにご飯を置き、来た子たちを保護するようにしました。中にはどうしてもリターンした子もいます。 今回、子猫だけではなく母猫も一緒に保護した理由は、母親から子どもを奪うことができなかっただけ。過酷な環境で子育てをしていた母猫にも幸せになってもらいたい。それだけです。またリターンをした後にしっかりお世話をしてくれる餌やりさんがいないというのも理由。リンリンはリターンをしても、ご飯を食べられる場所もなく、どこにいるか分からない餌やりさんのおうちのおこぼれを食べるしかない状況でした。あまりに酷だと思ったから。 成猫は自分でご飯を探せるから大丈夫。餌やりさんがいればリターンと、そうしなければ自分がつぶれてしまう。保護したくてもみんな保護するのは無理。その通りです。でも、虐待されたり事故に遭ったりする子がいるのも事実。夫婦ふたりだけでの活動で預かりさんもいないため、新しい子の受け入れは団体さんのお手伝いだったり、うちにご飯を食べに来てうちを寝床にしている子と限定した小さな活動にしています。これからも、せめてうちに来た子は助けてあげたいです」 (まいどなニュース特約・渡辺 晴子)
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