日本の砂浜が消失危機 “茨城のゴールドコースト”は海水浴場を閉鎖…台風時には甚大な被害も? 専門家が解説
堆積している砂を人工的に移動
こうした中、砂浜を維持するためには、砂が堆積している海岸から定期的に砂を移動して供給するしか方法はないという。 ーー砂浜を維持する対策は? 新たに砂を調達するのは大変なので、流れついた先で堆積している砂を戻す方法です。例えば、大洗サンビーチにはかなりの砂が堆積しているので、そこから少し戻すなど砂の自然なサイクルを人工的に少し手助けして砂の量を維持する必要があります。 根本的な原因であるダムや港は引き続き必要なので取り壊すことはできません。砂が堆積している海岸から砂を必要としている砂浜に定期的に供給することが有効な対策になります。 ーー砂が出ていかないようにする対策は? ヘッドランド(海岸侵食を防ぐために造られる人工的な岬のようなもの)を作っている海岸は、砂が浜とヘッドランドの間を行ったり来たりする目的で設置しています。出来た当初は非常に効果があって砂の量は維持されていましたが、30年も経つとやはり段々とヘッドランドの沖から砂が漏れていき砂浜が少しずつ浸食されてきました。 そうした意味で一時的には効果がありますが、完全に砂の流れを止めることはできないので、やはり砂を供給する作業が必要になります。
イット!