「“のり離れ”を回避したい」 生産量の4割占める有明海の水温下がらず…価格高騰 おにぎり店は20~30円値上げも
CBCテレビ
おにぎりや和食に欠かせない「のり」の値上げが続いていています。のりの高騰をうけて、おにぎり店でも値上げするところが出ているようです。のりをめぐって一体何がおきているのでしょうか。 【写真を見る】「“のり離れ”を回避したい」 生産量の4割占める有明海の水温下がらず…価格高騰 おにぎり店は20~30円値上げも 名古屋市中川区の「おにぎりカフェ よってこ米!」。 こちらのお店のおにぎりは大ぶりで具だくさん、一番人気はシャケです。人気のモーニングは、豚汁におにぎり、卵焼きなどがついて、550円。おにぎりの具は16種類から選べます。 (お客さん) 「ときどき来ます。大きくて具もたくさん入っている」 「おいしいです」 「のりがおいしくないと、おにぎりも味が引き立たない」 そんな「おにぎり」にもピンチが…おにぎりに欠かせない九州・有明産ののり。50枚で、おととしは1000円だったのが、徐々に上がり、現在は1.5倍の1500円になっているんです。 (おにぎりカフェ よってこ米!鈴木康夫社長) 「おにぎりに関しては(1つ)20円~30円値上げしました。ただ、モーニングセット(550円)の価格は据え置きで頑張っています」 なぜ、こんなにも「のり」の価格があがっているのでしょうか。 (荒木海苔店 荒木隆史社長) 「全国の生産量の約4割が有明海。水温がなかなか下がらない。温かい日が続いて、雨も降らなくて。そうすると、のりの栄養のもとになる栄養塩が不足してしまって、のりがとれない」 産地・有明の不作を背景に、日本ののりの生産枚数は2010年ごろ約80億枚だったものが、去年、おととしと2年連続で50億枚割れに。 半世紀ぶりの低水準で、のりの平均単価もこの2年で約倍となる21円17銭となりました。これを受けて、のり業界は6月からさらなる値上げに動き出すことに。 名古屋市中村区にある創業94年の、のり問屋「荒木海苔店」も価格転嫁は避けられないと頭を抱えます。 ■「半年分買って帰ります」“のり”の特売セールは大繁盛 (荒木海苔店 荒木隆史社長) 「コストカットなどを通じて、できる限り踏ん張っていきたいとやっていたが、値上げは避けて通れないかなと」