兵庫県警の会見（27日午後2時ごろ）

　17年前、兵庫県加古川市で当時小学生2年生だった女の子が殺害された事件で、兵庫県警は27日午後2時から会見を開き、別の殺人未遂事件で逮捕されていた勝田州彦容疑者（45）を殺人の疑いで再逮捕したと発表しました。警察の調べに対し、「黙秘します」と話しているということです。 【キシャ解説】男が関与ほのめかした17年前の未解決事件「加古川女児刺殺」捜査難航の4つのナゾ　手がかりは女児が残した「大人の男の人」 　捜査本部のある加古川署で会見を開いた兵庫県警は、「午前9時24分、殺人の疑いで勝田州彦容疑者を逮捕しました。改めて被害者の方のご冥福を申し上げます。事件の全容解明に向けて捜査を続けていきます」と語りました。

■逮捕前の任意の聴取に「小柄な女の子狙った」関与認める

移送される勝田州彦容疑者（27日）

　殺人の疑いで逮捕されたのは無職の勝田州彦容疑者（45）で、2007年10月16日、兵庫県加古川市で、小学2年生だった鵜瀬柚希さん（当時7）を自宅の玄関前で、胸などをナイフで刺して殺害した疑いがもたれています。 　警察は捜査にのべ5万人以上を投入してきましたが、目撃情報などが乏しく捜査は難航。17年間、未解決のままでした。その後、2006年に兵庫県たつの市の路上で小学4年生の女子児童が刃物で刺され重傷を負った事件をめぐって、今月7日に逮捕されていた勝田州彦容疑者（45）が、柚希さんを殺害した疑いが強まったとして、27日午前に再逮捕に踏み切りました。 　警察によりますと、勝田容疑者は警察の任意の聴取に対し、事件への関与を認めたほか、凶器は遺体に残った傷とおおむね矛盾しないことから「ナイフ」と特定したということです。 　さらに捜査関係者によりますと、任意の聴取では「抵抗しなさそうな小柄な女の子を探していた」という趣旨の発言をしているということです。犯行を示す証拠が乏しいとされる中、兵庫県警は今後、慎重に犯行の裏付けを進める方針です。 　兵庫県警は、「ご遺族、ご家族の無念、恐怖心が少しでもとれるよう、地域住民が安心して生活する環境を整えるためにも、何年かかっても解決するよう 、警察の総力をあたって捜査してきた。被害者の冥福を祈りながら、今後の捜査にあたりたい」としています。