分かっているのにあえて逆行動 クセ強ドーベルマン 「褒めまくり作戦」で心の扉が開き始めた
体重約30kgの大型犬で、凛々しいルックスのメスのドーベルマン・ピンシャー、ビスコッティ。 【写真】明るくおおらかな半面、少しクセのある性格でした 元々は集合住宅で一人暮らしをする男性に飼われていたワンコですが、後に男性が犬アレルギーを発症。飼いきれなくなったところで、手放すことにしました。 男性がビスコッティを持ち込んだ動物保護団体、Delacroix Dog Ranchでは原則的に、元飼い主からの犬猫の引き取りは行っていません。しかし、ビスコッティは「男性の病気が理由で行き場を失ったこと」、そして「特殊犬種で慎重に接するべきだったこと」などを考慮し、特例として引き取ることにしました。
聞こえているはずなのに、あえて逆の行動をとることも
ビスコッティは、団体メンバーもそう多くは経験がないドーベルマンの保護犬です。 保護当初は警戒しながらお世話をすることにしましたが、ビスコッティはおおむね大らかで明るく性格の良いワンコでした。 ただし、かなりの賢さも兼ね備えている一方、元飼い主のもとでは「独学のしつけ」が行われたようで、当初人間の言うことをなかなか聞いてくれませんでした。 団体メンバーの指示や要求を理解しているはずなのに、あえて逆の行動を取ることも。ビスコッティは少しクセのある性格の持ち主でもありました。
大暴れを叱るとエスカレートすることも
また、この大きな図体で、他のワンコに全身でワンプロを仕掛けたり、散歩中のあるタイミングでスイッチが入ると、リードに噛みつき大暴れすることも。その度に注意しても、ビスコッティは叱られることが大の苦手。大暴れがエスカレートすることもしばしばありました。 団体メンバーは頭を抱えましたが、ここで出した答えは「褒めて、褒めて、褒めまくり作戦」。賢く、誇り高いビスコッティに叱ることをヤメ、褒め続けることで信頼関係を構築。そこから少しずつ人間の指示に従わせるトレーニングを実施することにしました。
少しずつ耳を傾けてくれるようになった
「褒めまくり作戦」は奏功し、ビスコッティは少しずつ人間の指示に耳を傾けてくれるようになりました。まだ完全に従順な姿勢を見せているわけではないものの、これだけでも立派な進歩です。 程なくしてビスコッティの里親募集を開始することに加え、引き続き念入りなトレーニングをしていくことにしました。