「2025年はより良い年に?」 日本は世界で最も悲観的 意識調査
世界33カ国の中で、2025年の行く末を最も悲観しているのは日本の人々――。フランスに本部を置く世論調査会社イプソスが、日本を含む世界33カ国で実施した意識調査からそんな現状が浮かび上がった。 【グラフ】「来年は今年よりも自分にとって良い年になると楽観している」かどうかの問いに「当てはまる」と回答した日本人の推移 イプソスは24年10月下旬から11月上旬にかけて、2万3721人を対象に、25年への期待感などをオンラインで調査した。 「25年は24年よりも自分にとって良い年になると楽観している」と言えるかどうかを各国別に尋ねた。 日本では「当てはまる」と回答した人は38%にとどまり、「当てはまらない」が63%に上った。33カ国で最も悲観的だった。 ワースト2位のフランスは「当てはまる」が50%、3位のベルギーは51%で、いずれも楽観的な人と悲観的な人が半々だった。米国は70%が楽観的で、33カ国平均(71%が「当てはまる」と回答)とほぼ同じ。日本の悲観姿勢が際立った。 逆に楽観的な人が多いトップ3カ国は、インドネシア(「当てはまる」と回答した人が90%)、コロンビア(88%)、中国(87%)だった。 世界経済の行方についてはどうか。 「25年は24年より良くなる」と言えるかどうかを尋ねたところ、「当てはまる」が少ない国はワースト順にフランス(25%)、ベルギー(27%)、日本(28%)だった。ここでも日本は悲観的な様子が目立った。 一方、「良くなる」と予測する人が多い国はインドネシア(82%)、中国(79%)、インド(73%)の順だった。 イプソス日本法人の内田俊一社長は、日本で悲観的な回答者が多かったことについて「自身の生活の実態と、政治への不信感、物価高などによる経済的な懸念、世界の紛争などを背景に、改善される見込みがないと感じているのではないでしょうか」と分析。「政策により少しでも明るい兆しが見えてくることを期待します」とコメントした。【中嶋真希】