15周年静岡空港の未来は キーマンに聞く
Daiichi-TV(静岡第一テレビ)
2024年で15周年を迎えた静岡空港コロナ禍での「全便欠航」という事態からようやく明るい兆しが見えてきました。 飛行機に乗らない人も楽しめる空間へと進化する空港のこれからについて2人のキーマンに聞きました カメラを構え横一列に並ぶ人々。その先にあるのは… 見学者「飛行機大好きです」 3日前の日曜日、滑走路の間近で特別な体験が行われていたのは 2024年に15周年を迎えた「静岡空港」 制限エリア内を見学できるこのツアーは開催の度に県内外から多くの参加者が! 今、飛行機に乗る人も意外にも楽しめる場所として進化を続けています 6月には県を代表するタレント、百田夏菜子さんとともに15周年を祝う式典も開かれた静岡空港 (百田夏菜子さん) 「富士山静岡空港をたくさんの方に利用していただいていろいろな思い出を作ってまた静岡にも遊びに来てほしいなと思います」 2009年、総工費1900億円をかけ国内では98番目の空港として開港しました。 当初は国内3路線、国際2路線でスタートを切りましたが… 年々、就航路線を増やしピークだった2015年度には国際線が中国を中心に17路線に拡大利用者数は国内線を上回り空の玄関口としての存在感が増してきました 2019年には利用者数が73万人を超え好調が続く中、県は商業施設などを運営している三菱地所・東急電鉄グループに運営権を渡し、民営化。 ターミナルビルの拡張や免税店の広さも約4倍に広げ、インバウンド商戦にむけて受け入れ態勢を整えてきましたが・・・ そこで起きたのが新型コロナウイルスの流行でした。 民営化とともに静岡空港の社長に就任した西村等さんは当時を振り返り… (静岡空港・西村等社長) 「2020年の1月の下旬から中国便が運休になって4月には国内線も1か月くらい運休という形になった。これからいけるなというときに緊急事態宣言とか。その繰り返し先が見えないところが一番厳しかった」 そんな中でも、収束後に向け準備の手を止めることはなかったといいます (西村社長) 「コロナの期間中、ターミナルビルの中の受け入れ態勢、例えば国際線のチェックインカウンターの拡張や搭乗橋の増設など、そういう受け入れ態勢は空港にとっては大切なこと。その先行投資はしてきました」 チェックインカウンターを10から18に増設。 飛行機の乗り降りに使用する搭乗橋も増やしました。 さらには…飛行機に乗らない人も楽しめる空間づくりに積極的に取り組んでいます 土産物売り場の「しずおかマルシェ」ではなんと!蛇口からみかんジュース三ヶ日産の「温州みかん」を絞った果汁100%ジュースが。 さらに静岡県と山梨県の魅力を発信する特産品のショールームでは日本酒やワインさらには、1本8000円ほどの高級茶の試飲をワンコインでできる特別な空間を実現しました。 ようやくコロナが落ち着き始めると航空便は徐々に回復をみせ、 2024年2月、およそ3年ぶりの国際線となる韓国とのチャーター便が運航。 その翌月にはソウル線の定期便も再開2023年度の搭乗率が85%搭乗者数も好調だったため 2024年10月にはソウル線の増便が決定週11往復に。 国際線が“本格再開”し外国人観光客も戻ってきました。 この反響は意外なところにも… 空港内の土産物店では韓国の観光客に爆売れの商品が。 それはワサビ!チューブはなんと!月に350本以上1回に10本以上購入する人もいて意外な反響も出ています さらには12月、民営化当初から就航に力を入れていた香港線がついに就航 5年越しの就航に西村社長も (静岡空港・西村社長) 「正直ここまで早く実現できるとは思っていなかった。週3で飛んできてもらえるというのも我々としては嬉しいかぎり。静岡をいろいろ回っていただける部分があると思うので、経済波及効果は非常に高いかなと思う」 2019年11万人まで落ちこんだ利用者も2023年、ようやく51万人まで回復。明るい兆しが見えてきました。 静岡空港とともに15年歩み続けてきたFDAの社長・楠瀬 俊一さんは (FDA・楠瀬社長) 「コロナで相当痛んだ会社の体制。これを安定的なものに立て直す、それが先決。会社としてはまだ途上ですし世の中では大手さんを中心に航空需要が回復したといわれていますがローカルtoローカルのリージョナルな路線ですので、まだまだ回復のスピードは遅いので安定軌道に乗せるとその先はその次だというふうに思っている」 見学者も多い静岡空港ですが観光コンテンツとしての魅力を高めることにも力を入れています。 そのひとつがイベントです JR東海とタッグを組み空港バックヤードツアーを開催普段は入ることのできない制限エリア内での写真撮影にみなさんテンションMAX。 Q:静岡まで来た甲斐がありましたか? 「ありました!ありました!楽しい」 さらに、化学消防車の大迫力の放水では… (参加者) 「虹!虹だ!!」 県外からの参加者も多く空港の知名度アップに一役かっています。 また、遊覧飛行のツアーもあり富士山を違った角度から見ることがきるため人気を博しています。 そして2024年にはFDAで人気のベントが開催されるといいます。 (FDA・楠瀬社長) 「来年2月2日に静岡空港でFDAファンミーティングを予定しています。格納庫の見学航空機の中の見学もちろんコックピットも含めてエンジンの構造を整備士が説明したり一番おもしろいイベントは機体にみなさんに落書きをしていただく。機体の胴体のところにみなさんすきなものを書いてもらう。落書きは消しません。消さずにそのまま飛行機が全国に飛び回る」 これまで愛知県の小牧空港で3回ほど開催されていましたが静岡空港での初開催に期待も高まります。 開港から15年民営化して5年静岡空港・西村社長が目指す先は… (静岡空港・西村社長) 「わたしの役割としては2038年の135万人を達成できるために、今何をしていくか。それが一番重要かな」「お子様たちが将来大人になって静岡から直接世界に飛び立つとか、世界をまたにかけて活躍するっていうそういう地域に貢献できる空港作りっていうのは非常に大切かなと思っています」