新田真剣佑vs森田剛の超絶バトルが勃発!大画面で観たくなる「ワンダーハッチ」第7話で新たな映像表現を体感しよう
ディズニープラスの「スター」にて独占配信中の「ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-」。実写で描く現実世界とアニメで描く異世界の2つの世界を舞台にしたオリジナルファンタジー・アドベンチャーだ。空想の世界にふける孤独な少女ナギ(中島セナ)と、ドラゴン乗りの少年タイム(奥平大兼)。2人の出会いは、やがて世界の命運をかけた壮大な冒険へと発展していく。 【写真を見る】観たかったものが全部乗せ!地上では剣戟アクション、上空ではドラゴンが暴れ回る… MOVIE WALKER PRESSでは本作の魅力を発信する特集企画を展開中!これまでに物語の前半戦となる第4話までのレビューと、新たな展開を見せた第5&第6話のレビューをお届けし、ヒートアップしていく作品の盛り上がりを紹介してきた。本稿では、最終回の一つ手前であり、ウーパナンタと現実世界にまつわる真相が明かされ、激しいバトルシーンも登場する第7話を、ライターの阿部裕華がレビューする。 ※以降、ストーリーの核心に触れる記述を含みます。未見の方はご注意ください。 ■ウーパナンタの神、ピュトンピュトは一体なんなの…? 柴田ことスペース(森田剛)の放った矢がナギの体を貫くという衝撃的な展開から幕を開ける第7話。覚醒したガフィン(声:武内駿輔)の力によってナギの命は救われ、さらには昏睡状態だったナギの母、ハナ(田中麗奈)が目を覚ます。ところが、安心したのも束の間、ここから怒涛の展開へと物語は突き進んでいく。 ウーパナンタと地球、2つの世界がつながり、ウーパナンタの住人から神として崇められている伝説の浮島、ピュトンピュトが次元を超えて地球へと浸食。スペースはウーパナンタの創造主がナギの母であるハナと考え、創造主が死ぬことでウーパナンタが救われると信じていたが、その野望は大きく揺らぐことになる。 なぜならピュトンピュトは、身を置く星が崩壊するたびに、新たな星へと寄生している生態系そのものであり、ウーパナンタも寄生された星の一つだというのだ。ウーパナンタは、ピュトンピュトが寄生したことにより、崩壊の一途を辿っていた。 そんな崩壊寸前のウーパナンタの代わりになる星を探すべく、ピュトンピュトは強い創造力を持ったハナの体を借り、地球へ寄生するタイミングをうかがっていた事実が明かされる。つまり、ハナが創造主だったわけではなかったのだ。 ハナを殺したとしてもウーパナンタは救われないと知り、絶望に打ちひしがれるスペース一門。しかし、スペースだけは諦めていなかった。ピュトンピュトを利用し、崩壊するウーパナンタから民たちを地球へと移動させ、現実世界を支配しようと行動する。 そんな矢先、ハナとナギはピュトンピュトの内部に吸収されてしまう。彼女たちを助けるためにピュトンピュトへ立ち向かおうとするタイム、そして自身が猿島に作り上げた理想郷の崩壊を止めるべく立ち上がるアクタ(新田真剣佑)。彼らを追うスペースもまた、ピュトンピュトへと向かうのだった。 ■新田真剣佑と森田剛がぶつかり合う!見応え十分のバトルアクション そして、ここからが第7話…いや、本作で一番の見どころと言っても過言ではない、アクタとスペースによる壮絶なアクションシーンが披露される。 アクタを演じる新田は、様々なアクション大作で絶賛されてきた、さすがの身のこなしを披露。華麗に片手剣を振りかざし、舞うように戦う姿には、思わず食い入るように見入ってしまう。 始終余裕すら感じてしまうアクタに苦戦しつつも、元英雄スペースの強さも健在だ。スペースを演じる森田の大剣を振りかざす豪快なアクションには目を見張るものがあった。 2023年12月11日に開催された本作のワールドプレミアでもアクションシーンについて触れていた森田。「とにかく吊られて、引っ張られてという日々を過ごしていました。アクションシーンはおじさんたちで集まってヒーヒー言いながら頑張っていました」と語っていたが、年齢を感じさせない動きには驚かされるばかりだ。また、アクタとスペース、お互いの武器が手を離れると、今度は素手で殴り合うシーンも。武器を使ったアクションシーンの華やかさから一変、泥臭さを感じる壮絶なバトルも見応え十分。時間にすれば約3分ほどの短いシーンではあるものの、新田と森田という豪華キャストのアクションを見るだけでも、本作を観る価値ありと言えるだろう。 ■リアルな3DCGで表現されたドラゴンが、現実世界で暴れ回る! さらに、終盤にはピュトンピュトの影響で、アクタとスペースそれぞれの相棒だったドラゴンが現実世界へと入り込んでくる。物語前半では、アニメで表現されていたドラゴンたちだが、現実世界でガフィン以外のドラゴンが登場するのはこの7話が初めて。 ガフィンのようにデフォルメ調のかわいらしいドラゴンとは異なり、アクタが乗る紅の炎を吐くイグル、黒炎を吐き、禍々しさすら感じさせるスペースのカタルスのような本格的なドラゴンが3DCGで表現されるととにかく迫力がある。細かいウロコに覆われた巨体、巨大な翼に鋭い爪、牙のリアルさに圧倒させられる。モンスターが登場するゲームの世界に入り込んでしまったかのようなワクワク感を抱くほどだ。 アニメの世界のキャラクターたちが、実写世界の表現に合わせて登場するのも見どころの一つではないだろうか。こうも様々な映像が組み合わさっていると、映像作品に正解はないのだと思い知らされる(実写、CG、2Dアニメーションが入り混じったディズニー映画『チップとデールの大作戦 レスキューレンジャーズ』を観ている時のような気分になった)。「ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-」もまた、制作陣のアイデアと遊び心が詰まっている。そんな複数の映像表現の融合は、まったく視聴者を飽きさせない。 そして、アクタとスペースによるアクションシーンと3DCGで表現されたドラゴンには、「これは映画館のような大画面で観たい!」と本気で思わされた。大きなテレビやプロジェクターをお持ちの方は、ぜひ大画面でこの迫力を実感していただきたい。 文/阿部裕華