人を隔てたもの、つなぐものに アクリルパーティション再利用、キーホルダー製作 青森県南部町
青森県南部町は、新型コロナウイルス感染症対策として使用していたアクリルパーティションを再利用し、オリジナルのアクリルキーホルダーを製作した。町の名所やPRキャラクターなどをデザインした6種類、計1500個を製作。町内のイベントなどで来場者に配り、町のPRに活用する。 キーホルダー製作は、町の若手職員で構成する「人口減少対策プロジェクトチーム」が企画。新型コロナの感染症法上の位置付けが5類へ移行したことに伴い、撤去されたアクリルパーティションの処分が課題となっていた。そこで、弘前市のアサヒ印刷(漆澤知昭代表取締役)に相談し、再利用加工品の製作が実現した。 デザインには、「なべまる」や「チェリーちゃん」など町のPRキャラクター、名久井岳や法光寺承陽塔(じょうようとう)、ジュノハートを採用。町から提供されたアクリルパーティション10枚を使用し、同社が製作を手がけた。 7日、町役場の工藤祐直町長を表敬訪問した漆澤代表取締役は、「県内の自治体では初めての取り組み。人と人を遮ってきたものを、今度はつなぐ商品にするもので、県内全体で有効活用の機運が高まってほしい」と話した。 工藤町長は「アクリルパーティションを倉庫に保管しておいても意味がない。廃棄するのはもったいない。ほかの自治体でも同様なのではないか」とし、この取り組みが他の自治体にも広がることを期待した。