『嘘解きレトリック』鈴鹿央士×松本穂香のほんわかした笑顔が癒しに 名探偵・左右馬の誕生
人の嘘を見抜く特異な能力ゆえに、孤独と苦悩の日々を送ってきた鹿乃子(松本穂香)。しかし、運命の巡り合わせで、ついに彼女の心に安らぎをもたらす居場所が生まれたようだ。『嘘解きレトリック』(フジテレビ系)の第2話では、ついに鹿乃子の探偵助手としての生活が始まった。 【写真】左右馬(鈴鹿央士)と話す鹿乃子(松本穂香) 左右馬(鈴鹿央士)と鹿乃子は、緊張した面持ちで藤島家へ向かう。事務所の大家から依頼された届け物を手に、豪邸の門をくぐる。玄関で2人を出迎えたのは、優雅な雰囲気の夫人、雪乃(櫻井淳子)。その穏やかな笑顔に2人はほっと安堵する。 突如、館内から「耕吉!」という声が響き渡る。廊下を駆けてくる足音とともに現れたのは、藤島家の娘・千代(片山友希)。彼女は先日の車両事故の際、2人を罵倒した張本人だ。 探偵小説に夢中の千代は、鋭い観察眼で左右馬と鹿乃子を品定め。「貧乏人」と悪気なく口にした千代に、雪乃は厳しい視線を向ける。千代は意に介さず、2人の安物の服や身なりを細かく指摘し、「探偵はこういう細かいところを見るのよ」と得意げに語る。つまり、探偵は千代のマイブームだった。 その後、藤島家の運転手・耕吉(宮崎秋人)が千代の履き物を持って姿を現す。千代は「歩けばすぐですわ」と独りで芝居見物に出かけようとするが、雪乃の厳命で耕吉の送迎を受けることに。その賑やかな様子に、左右馬と鹿乃子は戸惑いの表情を浮かべながらも、藤島家の日常を垣間見る。 雪乃は左右馬に向かって探偵としての依頼があると告げる。左右馬が真剣な表情で頷くと、威厳に満ちた様子で当主の幸弘(杉本哲太)が現れる。幸弘は不安げな表情で、「藤島幸弘、恨ミハ、忘レナイ」と書かれた不気味な手紙を左右馬に見せ、恨まれるような心当たりはないと幸弘は首を傾げる。 そこに、女中が慌ただしく新たな手紙を持って飛び込んでくる。手紙には「千代を預かった。返して欲しければ金を用意しろ」という脅迫文が。さらに女中は、謎の2人組の男の目撃情報を口にする。場の空気が一変する中、突如血まみれの耕吉(宮崎秋人)が現れ、一同を驚愕させた。 しかし、鹿乃子の鋭い直感が働く。家族から厚い信頼を得ている耕吉の言動に、鹿乃子は“嘘”を感じ取っていた。 実は千代は無事に劇場にいたのだ。この事実が判明し、耕吉の嘘と事件の真相が徐々に明らかになっていく。千代の誘拐は耕吉の作り話だったのだ。驚きの展開に、「耕吉は決してそんなことをするつもりはありませんわ!」と千代の声が響く。緊迫した空気が館内に漂う中、耕吉は嘘を認める。女中が目撃した2人組は、実は耕吉を借金で脅していた男たちだった。彼らを千代に近づけないために、耕吉は自作自演の脅迫状を書き、千代を送り迎えしていたのだ。 左右馬は会話だけでこの複雑な事件を見事に解決し、その発端となる理由まで推理してみせた。その姿に千代は「これが本物の探偵さんなのね」とすっかり心を奪われる。玄関先で“貧乏人”の証として指摘していた服装や髪型を一転して絶賛する千代。お礼は何がいいかと聞かれた左右馬が即答で「お金」と答えると、「徹底した職業意識! 素敵ですわ」とうっとりする始末だ。 後日、犯人たちは無事に捕まっていた。左右馬の鋭い洞察力と推理力が、この複雑な事件を解決に導いたのだった。後日談として、謝礼の50円と巨大なカステラを受け取った2人は歓喜のあまり「カステラ♪カステラ♪50円~♪」と無邪気に踊り出す。 諸説あるものの、昭和初期の1円は現在の約800円に相当し、左右馬の獲得した50円は現代価値で約4万円。鈴鹿央士と松本穂香が見事に演じる左右馬&鹿乃子コンビの愛らしさが際立つこのシーンに、微笑ましい気持ちになった視聴者は多いのではないだろうか。1週間が始まる月曜日の夜、鹿乃子と左右馬のほんわかした笑顔は私たちのこれからの癒しとなりそうだ。
すなくじら