旭川いじめ「被害者苦痛」理解を 再調査委が因果関係認める報告書
北海道旭川市で2021年、いじめを受けた中学2年広瀬爽彩さん=当時(14)=が自殺した問題で、市は13日、いじめと自殺の因果関係を認めた再調査委員会の報告書を公表した。再発防止策として、行為の性質や加害者の認識ではなく「被害者が心身の苦痛を感じる行為」といういじめの定義を正しく理解し、対応に当たることが重要だと強調した。 【写真】旭川いじめ報告書、ネット流出か 非公表部分の黒塗りなし
今津寛介市長は、再調査結果を報告した市議会で「娘が抱えていた特性が身近にあり、いじめはどこの地域でも起こり得ることだと感じていただき、今後同じことが繰り返されないよう、同じ悩みを抱える方にも役立ててほしい」とする母親のコメントを読み上げた。 報告書によると、広瀬さんは19年の中学入学後から性的ないじめを含め、クラス内外で計7件のいじめを受けて心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症。恐怖心や自尊感情の低下などが亡くなる直前まで継続しており「いじめが存在しなければ自殺は起こらなかった」と結論付けた。