空飛ぶクルマの社会実装に向けて四国航空がヘリコプターによる移動体験の一般モニターを募集中
ひと足早く空飛ぶクルマを疑似体験できる
四国電力グループの四国航空株式会社は、2024年11月22日より12月8日にかけて、将来の空飛ぶクルマの社会実装に向けて香川県内でヘリコプターによる運航実証を行う。モデルルートを飛行することによって社会実装に向けた課題の検証、オペレーション確認等を行うのが目的だが、新しい空の移動の疑似体験として、モニターとして一般参加者も募集している。 【写真】発着場一覧を地図で見る 空飛ぶクルマ(eVTOL)の社会実装に向けて各自治体、企業の取り組みが加速している。香川県もそうした自治体のひとつで、2023年度には「実用化へのロードマップ」を作成(2024年3月発表)。具体的な飛行ルートを提示して、参入企業を募っていた。観光地への移動などに加え、災害時の物資運搬や離島における新たな移動手段としての役割が期待されている。 今回実施される運行実証は、四国航空株式会社および高松空港株式会社との連携によるもの。令和6年香川県空飛ぶクルマ実装促進事業補助金を活用して、高松空港を中心に香川県内を結ぶ2地点間のモデルルートの運行実証を実施する。また今回の実証実験では、一般参加者の公募を行っているのもトピック。ヘリコプターによる疑似体験で運賃は必要(1万5000円~5万円:ルートにより異なる)になるものの、いち早く“未来の移動”が体験できる。具体的な実施要項は以下のとおり。 <実証事業の内容> ■実施者:四国航空株式会社(実施主体) ■実施日:【2地点間の移動体験】2024年11月22 日(金)~11月24日(日)、12月6日(金)~12月8日(日) 各日10 時から13時頃まで、1日あたり3便運航 :【遊覧飛行】日程は同上、各日14時頃から1便運航予定 ※荒天等で結構の場合は、翌週同曜日に運行 ■運行ルート:香川県内5地点から運行 ・高松空港(高松市香南町岡1312-7) ・高松シンボルタワー(高松市サンポート2-1) ・小豆島/内海町離発着場(小豆郡小豆島町馬木甲48-24 内海総合運動場付近) ・小豆島/オリビアン小豆島夕陽ヶ丘ホテル芝生公園(小豆郡土庄町屋形崎甲63-1) ・琴平近郊/祓川公園(仲多度郡まんのう町吉野下) ■モニター人数:約60名 (運行スケジュール詳細・料金などの応募ページはこちらhttps://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/02d4fe78dw041.html) ■運賃:1万5000円~5万円(航路に応じて個別設定:上記URLにて確認) モデルルートは香川県内、5地点を11の航路で運航する予定。 ・高松空港(発)→高松シンボルタワー【6分】→小豆島(内海ヘリポート)【15分】→小豆島(オリビアン小豆島夕陽ヶ丘ホテル)【15分】 ・高松シンボルタワー(発)→小豆島(内海ヘリポート)【11分】→小豆島(オリビアン小豆島夕陽ヶ丘ホテル)【11分】→琴平付近/祓川公園【10分→高松空港【6分】 ・小豆島(2か所)(発)→高松空港【15分】 ・小豆島(2か所)(発)→琴平近郊(祓川公園)【20分】 ・小豆島(オリビアン小豆島夕陽ヶ丘ホテル)(発)→高松シンボルタワー【10分】 ・琴平近郊(祓川公園)(発)→高松空港【7分】 実証実験は通常ならば一般の人が参加できないことが多いが、今回は異例ともいえる試み。それだけの意気込みで行われるということであり、社会実装される日は予想よりも早いと思われる。 すでに、香川県内での空飛ぶクルマ事業は、四国航空のほか、大手国内航空会社や商社なども関心を寄せている。香川県の発表したロードマップでは、2020年代後半にまずは観光客を中心とした輸送を実現、2030年代前半には利用が拡大し、2030年代後半には県内各地に離発着ポートが整備されて新しい交通手段として定着すると見通している。