現場の店舗付近を調べる捜査員ら（１４日午後１１時１５分、北九州市小倉南区で）＝矢野裕作撮影

　北九州市小倉南区のファストフード店で市立中３年の男女２人（ともに１５歳）が男に刃物で刺され、女子生徒が殺害された事件で、男子生徒に対する殺人未遂容疑で逮捕された同区の無職平原政徳容疑者（４３）は、現場近くの一軒家に一人暮らし。福岡県警によると、事件の十数分前に車で同店駐車場に入り、事件後は車で逃走していたという。県警は生徒２人との面識はなかったとみており、女子生徒に対する殺人容疑でも調べる。 【図】事件当時の容疑者の行動

　捜査関係者などによると、生徒２人は同区徳力の国道３２２号沿いにある「マクドナルド３２２徳力店」に入って雑談するなどした後、１４日午後８時２５分頃に注文のためレジ前にできた列の最後尾に並んだ。その直後、入店してきた男が２人に一直線に無言で近づき、女子生徒の腹部と男子生徒の腰付近をそれぞれ１回ずつ刺して逃走した。男が店に入ってから出るまでは十数秒だった。

　負傷して治療中の男子生徒は「全く知らない人から刺された」と説明している。生徒２人のスマートフォンの解析や周辺の聞き取りなどの結果、現時点では事件につながるようなトラブルなどは確認されなかった。店とのトラブルを抱える人物も確認されていないという。