そりゃ墓じまいしたくなるよね…。元葬儀屋社員がヤバみを感じた「お墓のトラブル3選」
少子化や核家族化が進み墓じまいを検討する人も増えるいま。「いまのお墓は本当に必要なのか?」と漠然と考えている人も少なくないはず。 【グラフで見る墓じまい】1998年~2022年「改葬件数の推移」(出所:厚生労働省「衛生行政報告例」) お墓は日常生活の必需品ではないものの、祭祀財産としてていねいに扱う必要があります。こうした性格上、ときに親族間の重大なトラブルや悩みごとを呼ぶことも……。 今回は、お墓にまつわる実務経験を持つ元葬儀社社員から、「これはヤバい! 墓じまいしたくなる気持ちも分かる……」と感じたお墓のトラブルを3つ、聞くことができました。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
お墓のトラブルその1「墓守(後継者)問題がヤバい!」
お墓の後継者問題は、少子化、核家族化が進んだ現代を象徴するトラブルと言えるでしょう。 ひと昔前は、家にしてもお墓にしても「長男が継ぐもの」という風潮が強かったですよね。でも今はどうでしょう? 必ずしもそうではありません。 墓守、つまりお墓の後継者問題は、「長男が単身者で次男が家庭を持っている」「長男は遠方に居を構えているが次男は実家暮らし、または実家のすぐそばで暮らしている」といったケースで起きやすいです。 話し合いが平和にとまればよいですが、全ての家庭がそうとは限りません。意見が一致せず、きょうだい仲が悪くなってしまうケースも実際に見てきました。 ●後継者がはっきりしない場合もトラブルが起こりやすい また、はっきりとした後継者がいない場合にも、親族間でトラブルになりがち。亡くなった方がそれまでの後継者であるときや単身者であったときに、誰がその後のお墓を守るのかで問題になるのです。 さらに、亡くなった方が単身者で、出生や家族関係が複雑であった場合にも、どのお墓に入れるのかという問題が浮上します。 単身者だからといって、お墓は簡単には増やせません。最終的には、無縁仏としてお寺や市が管理する合祀墓に、人知れずこっそりと納骨される例が多くありました。 後継者問題でトラブルにならないために、将来お墓をだれが守っていくのかは、早めに話し合って決めておきたいですね。