63.8%の人が「最後に使ったのは5年以上前」 激減する公衆電話…しかし災害時に大きな役割が!【鹿児島発】
進化する公衆電話 “特設公衆電話”の登場
公衆電話は新たな形で、その存在感を増している。鹿児島市の避難所に指定されている施設のひとつ、たてばば福祉館を訪ねた。市の職員が倉庫から取り出したのは、一般家庭でよく目にする固定電話と同じ形だが、実は「特設公衆電話」と呼ばれるもの。 各自治体とNTTが協定を結んで設置していて、一部の避難所には平常時でも公衆電話と同じ回線が引かれている。大規模災害が起こったときには、この電話機を回線に接続するだけで、すぐに優先電話として使うことができる。 興味深いことに、この特設公衆電話の県内の設置台数は増加傾向にあり、2022年にはついに通常の公衆電話の設置数を上回った。 鹿児島市地域福祉課・岩下啄巳さんは、「災害時にも使えるというところで、市で出前トークや地区別防災研修会などでも周知していきたい」と、特設公衆電話の重要性を市民に伝える必要性を語る。 120年以上の歴史を持つ公衆電話。その姿は街角から徐々に消えつつあるが、災害時の重要な通信手段として、新たな形で私たちの生活を支え続けている。普段は目にすることが少なくなった公衆電話だが、いざという時の強い味方として、これからも私たちのそばに存在し続けるだろう。 (鹿児島テレビ)
鹿児島テレビ