『鬼滅の刃』実写化なら…柱らを演じるのは? 妄想キャスト予想(7)いつもブチギレ…でも愛されるツッコミ役は?
世界的な人気を誇る漫画『鬼滅の刃』。日本人であれば誰しもが一度はタイトルを耳にしたことがあるだろう。2020年には物語の中盤を描く劇場アニメ『無限列車編』がメガヒット。今回は「もし『鬼滅の刃』が実写化されたら?」という仮定に基づき、「柱」など重要人物を妄想キャスティング。選出理由や現実度について解説していく。第7回。(文・タナカシカ)
●不死川玄弥(しなずがわげんや)
演じるなら、この人! ~磯村勇斗~ 善逸や伊之助、カナヲと同様に、炭治郎と同期のひとり。子どもの髪を引っ張るなど感情の起伏が激しく、それを目の当たりにした炭治郎に初対面で左腕を折られた。喧嘩っ早い伊之助とも異なり、何に対してもイライラを隠さず、反抗的なタイプだ。さらに、刈り上げモヒカンといういかにも素行の悪そうなルックスである。 不死川実弥の回で紹介した通り、玄弥は「風柱」不死川実弥の実の弟。 常にイライラしている原因は、幼少期に実弥に言ったことに対する深い後悔と、関係を修復できない焦りに起因していることが後のエピソードで判明する。また、唯一「呼吸」が使えないという、鬼殺隊にとって致命的な欠点もイライラの理由だろう。 その焦りから“鬼を食べて力を得る”という「鬼喰い」という能力を駆使して戦うが、鬼を深く憎む兄・実弥からその行動は“鬼の力を借りている”と解釈され、兄弟の溝はさらに深まっていく…。 主人公・炭治郎とのファーストコンタクトは最悪だったが、二度目に会ったときには友達のように接してくる炭治郎に困惑。その後、「友達みたいな顔して喋ってんじゃねーよ!!」とツッコミを入れるほど、実はコメディ色の強いキャラクターであることがわかってくる。最初は彼のキャラクターに困惑していた読者も徐々にその"キレ芸”を楽しめるようなるから不思議だ。 さて、そんな玄弥役には、映画『さかなのこ』(2022)で主人公ミー坊(のん)に対し、最高の間でツッミを入れる総長役を演じた磯村勇斗がピッタリではないだろうか。 磯村は、日本テレビ系ドラマ『今日から俺は!!』(2018)では第14回コンフィデンスアワード・ドラマ賞新人賞を受賞。映画『ヤクザと家族 The Family』(2021)では第45回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。俳優として突出しているのは役柄の振り幅。コメディからヒューマンまでなんでもござれの活躍ぶりで、現在ドラマや映画に引っ張りだこだ。 漫画『鬼滅の刃』にはこれ! といったツッコミ役は不在だが、唯一、玄弥にはその資質がある。受けの芝居が抜群に上手い磯村であれば、軽快なツッコミで作品のムードを和ませてくれるに違いない。
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