M-1連覇達成の令和ロマン、想定外の連続トップバッターで「得のないヤラセをしているのかと」
2年連続決勝トップバッターで優勝を果たす
“漫才日本一”を決める「M-1グランプリ2024」の決勝が22日、東京・六本木のテレビ朝日スタジオで行われ、令和ロマンが優勝。前人未到の2連覇を達成した高比良くるまと松井ケムリが、優勝者会見と生配信番組で決勝の舞台裏、優勝ネタの誕生秘話を明かした。 【写真】『M-1』OPでまさかの人物からメッセージ「鳥肌がヤバかった」 昨年、初代王者・中川家以来となるトップバッターで優勝を果たした令和ロマン。パリ五輪柔道金メダリストの阿部一二三選手による笑神籤(えみくじ)抽選の結果、2年連続のトップバッターが決まった。この瞬間の心境についてくるまは、「まさか2年連続で一番に引かれることはさすがにないだろうと。引かれた瞬間、『ひふみん!』と思いましたね」と笑い、ケムリも「まったく得のないヤラセをしているのかと思いました」と笑顔で想定外の出来事を振り返った。 優勝直後にくるまが涙を流していたように見えたが、くるま自身は「あの時の記憶がない。でも感情は高ぶりました。説明できない感情、喜びだと思うんですけど」とコメント。ケムリは連覇が決まった際の心境を聞かれ、「本当にうれしくて『終わったー!』という気持ち。僕は去年優勝した時点でもう出ないと思ったので、気持ちとしては浪人が終わった感じです」と安堵の表情を見せた。 今年も決勝の舞台では、しゃべくり漫才と漫才コント、スタイルの異なったネタを披露。昨年はM-1初制覇のためにネタを数本用意していたが、今年は10月~11月に完成したばかりのネタ2本だけで勝負に臨んだという。 ファーストラウンドで披露した渡辺が最強の苗字と熱弁するしゃべくり漫才は、ラジオ番組『令和ロマンのご様子』のコーナーがきっかけで誕生。動画配信サービス「Lemino(レミノ)」の特番『M-1グランプリ2024 祝!20回 漫才師たちの大反省会』の中でくるまは、「お便りからあるあるの苗字の話になって、『渡辺って強いね』『おもしろいから漫才にしちゃおう』とボケで言った。でも、マジでおもしろいから劇場でやってみたらウケて、そこから叩いていったら一番寄席でウケるネタになった」と明かした。 ファーストラウンドのつかみでは、「終わらせよう」と大胆な一言が飛び出したが、くるまは「準決勝でやったつかみなんですけど、(準決勝の際)スーツを着てみたら肩が上がりすぎていることに気づいて、それを処理しなければと思って言いました」と説明。「決勝は違うつかみで行こうと考えていたけど、トップバッターで出て行って、思ったよりシーンとなったので言わなきゃとギリギリで出しました」と回想した。 最終決戦で披露したケムリが戦国時代にタイムスリップする漫才コントは、準決勝でも爆笑をかっさらったネタだ。M-1に出場する芸人は、決勝に勝ち上がるため、最も自信のあるネタを準決勝に持っていくことが多いという。最終決戦で激突したバッテリィズと真空ジェシカは、準決勝のネタをファーストラウンドで披露しており、もし令和ロマンも準決勝ネタをファーストラウンドに持って来ていたら、最終決戦の結果、優勝者が変わっていたかもしれない。 サントリー公式チャンネル『M-1打ち上げ by -196 ~どかーんと一発打ち上げようよ!~』YouTube生配信の中で、幹事(MC)を務めたマヂカルラブリーの野田クリスタルが「令和ロマンはこれをやるコンビというわけでもない。漫才もいろんなネタがある」と分析すると、くるまは「それがずっとコンプレックスだった。この形というのがあるとかっこいい」と告白。最終決戦の漫才コントには手応えを感じたようで、「俺らの形の1本でいいのかな」と言及した。 ※高比良くるまの「高」の正式表記ははしごだか
ENCOUNT編集部