野球プレミア12で連覇逃した日本 「すべて私の責任」と井端監督 WBCへ収穫と課題
世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が各年代の国際大会の成績を踏まえたランキングを基に招待制で実施しているプレミア12。ランキング1位で今大会を迎えた日本だが、決勝では散発4安打と台湾に完敗を喫した。「選手はよくやってくれた。勝たせられなかったのはすべて私の責任」。連覇を逃した井端監督の表情には悔しさがにじんだ。 【写真】桑原将志が声出しで小園海斗にツッコミ「お前、何笑ってんねん」 一発勝負の国際大会は、継投のタイミングが勝敗の分かれ目になる。この日は先発の戸郷が5回を投げたものの、台湾打線に2発を浴びた。最後の一戦だけに早めの継投も考えられたが、井端監督は「打たれたのは私の責任。(続投は)自分の判断」と選手を責めることはなかった。 ただ、大会を通じて収穫もあった。24歳の森下(阪神)は1次リーグから中軸を任され、勝負強さを発揮。森下と同じく24歳の小園(広島)は、21日に行われた2次リーグの米国戦で7打点をマークした。指揮官も「(チームは)若い選手が多く、活躍してくれたと思う」と前を向いた。 一方で、2年後のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向け課題も残った。今大会では走者がいない状況のみ、20秒以内で投球する時間制限「ピッチクロック」が採用されているが、23日の2次リーグの台湾戦に先発した早川(楽天)は三回に違反してから投球のリズムを崩した。2年後のWBCでも同様のルールが採用される可能性が高いだけに対策は必須といえる。 今大会で得た収穫と課題を、2年後のWBCに向けどう生かすか。源田(西武)は「次の国際大会では悔しさを晴らしたい」と言葉に力を込めた。日本野球の「底力」が、改めて問われている。(浅野英介)