肴町アーケードに「木琴メロディーオブジェ」 名前も付けて親しんで
盛岡市肴町商店街アーケード「ホットライン肴町」内に現在、「木琴メロディーオブジェ」が設置されている。(盛岡経済新聞) 制作したのは、アーケード内のDIYスペース「KITENE」の齋藤健吾さんと弟の伸吾さん。きっかけは商店街にある「繁田園」の社長からの「東京のビルで見た、音が鳴るオブジェを作ってほしい」という依頼だった。写真や動画を見て、細い棒の上に木の板が並び、その上をボールが転がることで音楽を奏でる仕組みであることは分かったが、それ以外に参考になる情報が少なく、手探りの状態で制作が始まった。 「楽器が演奏できない自分たちに作れるのか?」と悩む2人に、アーケード内にも店があり楽器販売も手がける「東山堂」が協力し、廃校から回収してきた木琴を提供した。どの音が出るのかを板に書かれた音階で確認し、「もろびとこぞりて」の一節になるように階段状に並べ、ビー玉を転がすと音が鳴るオブジェを作り上げた。 段の高さをどれくらいにするときれいな音が出るか、曲の早さはどれくらいがいいか、転がすものは何がいいか、何度も試行錯誤を重ねたという。健吾さんは「肴町商店街にはゴルフをする人が多いので、最初はゴルフボールを転がしたら、衝撃を吸収する性能が高くて音が出なかった」と笑う。 11月18日に商店街のクリスマスツリーと一緒にアーケードの南側に設置。自由に音を鳴らすことができ、何度もビー玉を転がす子どももいるという。商店街を訪れる人に親しんでもらおうと、12月10日までオブジェの名前も募集している。オブジェに備え付けた応募箱で応募できる。 現在はクリスマスまでの設置を予定している。伸吾さんは「皆さんに名前も付けてもらって親しんでもらいたい。室内にいても木琴の音が響いてくるので、誰かが遊んでいるなと私たちもうれしい気持ちになる。クリスマスまで楽しんで」と話す。 板を並べ替えれば他の曲を鳴らすこともできるので、今後の活用についても検討中という。
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