虎のソナタ これから熱くなる!?虎戦士への球宴投票 猛虎の快進撃次第で昨年の再現も
(セ・リーグ、広島6-2阪神、8回戦、広島5勝2敗1分、21日、マツダ)またしても村上vs床田だった。開幕2カ月弱で早くも4度目の投げ合い。トラ番サブキャップ・原田遼太郎が投手戦を予告してきた。 「両投手ともにテンポが抜群にいいですから。2人の投げ合いが大好きです」 野球好きは、同じ投手同士の投げ合いを「またか」なんて思わない。 2009年。当時の阪神エース・能見と巨人エース・内海が、わずか1カ月半の間に4度投げ合ったことがあった。テンポのいい両左腕の投げ合いを、当時のトラ番も喜んだもの。何より試合が早い。しかも、あの時の4試合は、すべて能見が宿敵・巨人に投げ勝つ、痛快な日々だった。 ところが昨夜、屈指の安定感を誇る村上がまさかの大乱調。野球はホント、分からない。 昼間の広島地方は「ことし一番の特別な暑さ」だったという。広島育ちの原田が言うのだから、間違いないのだろう。日差しの強さが、夏到来を告げていた。 季節を感じさせてくれたのは、スタートしたオールスターファン投票の中間発表も。ファンが一喜一憂する風物詩が紙面をにぎわす日々が始まった。あなたの〝推し〟は何位にいますか? NPBの発表とほぼ同時刻に速報を送ってきたのも原田。相変わらず仕事が早い。 「阪神で1位は才木、岩崎、近本の3人。ほぼ予想していた通りでしたね。ことしは、去年ほどぶっちぎって勝ちまくっていませんし、数字的にも飛びぬけた成績の選手も少ないですから、こんなもんでしょう。この先、村上が快投を重ねたり、野手で一気に打ちまくる選手が出てきたら、また順位も変動するでしょうが」 したり顔で分析したり、ひいきの引き倒しで熱くもならない。原田らしくクールな回答だ。 去年は特異なシーズンだった。岡田新監督の下、開幕から快進撃が始まり、ファン投票が始まった時期の5月は7連勝あり、9連勝あり、1カ月の成績が18勝5敗。狂喜乱舞した全国の虎党がタテジマ戦士に大量投票。結果、ファン投票で最終的に10人が選ばれる猛虎の球宴ジャックが実現した。 救援投手部門の湯浅と外野手部門の近本が故障で辞退したが、それでも、第1戦は先発・村上を含めて7人がスタメンに名を連ねる、空前の猛虎フィーバーになった。