あの人はなにを選んでる?山崎貴、BE:FIRST JUNONにLEO、ペ・ドゥナにザック・スナイダーも!恒例企画「映画人が選ぶ、ベスト映画2023」発表
『THE FIRST SLAM DUNK』(22)の大ヒットから幕を開け、アジアパワー全開の『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(22)がアカデミー賞を席巻。『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(公開中)が世界中で大ヒットを飛ばし、夏には宮崎駿監督の10年ぶりの新作『君たちはどう生きるか』(公開中)が公開されるなど、映画ファンのみならず多くの人々が注目する話題作が次々と公開された2023年。 そんな2023年も残りわずか。MOVIE WALKER PRESSでは毎年恒例の「映画人が選ぶ、ベスト映画2023」企画を実施。2023年の映画界を彩った映画人たちは、この一年どんな映画に魅了されたのだろうか?様々な監督や俳優、映画関係者に“2023年に鑑賞してグッときた作品”を新作・旧作を問わず最大3作品まで選んでもらい、その魅力を語ってもらった。本稿では、そのなかからいくつかの回答を抜粋して紹介していこう。 【写真を見る】BE:FIRST JUNONとLEOが今年映画館で観てグッと来た映画とは? ■“ゴジラ監督”山崎貴が選んだ3本は? まずは11月に7年ぶりの国産実写「ゴジラ」映画として公開され大ヒットを記録、12月には北米公開を迎え第96回アカデミー賞の視覚効果賞ショートリストにも名を連ねるなど大絶賛を獲得している『ゴジラ-1.0』(公開中)を手掛けた山崎貴監督。長年の悲願だった「ゴジラ」映画の監督になることを叶えた山崎監督が選んだのは、山崎監督らしさがあふれる3作品だ。 一本目はハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』(14)のギャレス・エドワーズ監督が手掛けた『ザ・クリエイター/創造者』(23)。「挑戦する姿勢がすばらしかった。オリジナルSFで、VFXも新しいタイプの撮り方をしているし、しっかりした作品に仕上げて公開されたのは本当にすごいと思いました」と大絶賛。先日行われた「AMA(=Ask Me Anything)」企画で、オリジナルSFを作る難しさを語っていた山崎監督。近い将来、その頭のなかにある情熱的な企画が実現されることを楽しみにしたい。 また2本目に挙がったのは、社会現象を巻き起こした『シン・ゴジラ』(16)のモノクロ版として今年劇場上映された『シン・ゴジラ:オルソ』(23)。「カラーの作品がモノクロになるってこういうことなんだ、と思い知らされました」と語る山崎監督も、『ゴジラ-1.0』のモノクロ映像版『ゴジラ-1.0/C』(2024年1月12日公開)が控えている。そして三本目は、アニメーション制作の舞台裏を描きロングヒットを記録した『ハケンアニメ!』(22)で、「観直した旧作ですが、またグッときました」と語っている。 ■世界的大ヒットとなった『バービー』が大人気! 最新作『REBEL MOON: パート1 炎の子』がNetflixで配信スタートしたばかりのザック・スナイダー監督は、「新作の製作で忙しすぎて、今年はあまり映画を観る時間がなかった」と語りつつ、2023年のサマーシーズンに世界的な現象となったクリストファー・ノーラン監督の『オッペンハイマー』(2024年公開)とグレタ・ガーウィグ監督の『バービー』(23)、そしてデヴィッド・フィンチャー監督の『ザ・キラー』(Netflixにて配信中)をチョイス。 北米では興行収入6億3600万ドルを記録し、2023年最大のヒット作となった『バービー』。スナイダー監督以外にも『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』(公開中)を手掛けたポール・キング監督や、芸人の蛙亭イワクラも2023年ベストの一本として選んでおり、その人気の高さをうかがうことができる。 スナイダー監督の『REBEL MOON: パート1 炎の子』でサイボーグの剣士ネメシスを演じるペ・ドゥナは、「鬼滅の刃」の大ファンとのことで「フィギュアを集めるほど好きです。俳優業よりも野心的(笑)」と告白。4月期に放送されたテレビアニメ「『鬼滅の刃』 刀鍛冶の里編」に先駆けて劇場公開された『「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』(23)を、アカデミー賞作品賞候補作の『逆転のトライアングル』(22)と、黒澤明監督の名作『生きる』(52)と共に挙げていた。 今年、ライブドキュメンタリー映画『BE:the ONE』(23)が公開された7人組ダンス&ボーカルグループ「BE:FIRST」のメンバーで、アクション映画が大好きだというJUNONが選んだのは、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』と『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』(23)、そして『BAD LANDS バッド・ランズ』(23)の3本。 「小さなころからゲームで慣れ親しんでいたキャラクターが、コントローラーを使わずに勝手に映画のなかで動いている…!」と、アニメーション映画となった「スーパーマリオ」の世界観に大興奮の様子だった。同グループからはアメコミ作品からSFまで幅広く映画を嗜むLEOも回答してくれ、「まず思い浮かぶのが『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』です」としながらも、「本当に正しいことってなんなのか考えさせられた作品です」という『ザ・クリエイター/創造者』や『キリエのうた』などジャンルレスにコメントを寄せてくれた。 ■東出昌大が選んだ“ダントツ”の一本は、あの衝撃作 『Winny』(23)や『福田村事件』(公開中)、『コーポ・ア・コーポ』(公開中)など、出演映画が今年相次いで公開された東出昌大は、「ほかに2位、3位って言えないぐらい一個突出していました」というコメントと共に、石井裕也監督と宮沢りえがタッグを組んだ『月』(公開中)を選んだ。 「いろんな映画の種類があっていいと思うなかでもこの作品は人が目を背けたくなるようなタブーに肉薄していく。コンプライアンスや忖度、同調圧力といった言葉で表現される日本社会において、ここまで切り込んでいるのが衝撃で、かつセリフの言語化能力もすごい」と手放しに大絶賛している。 スペシャルサイトではここで挙げた方々以外にも、大ヒット中の『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』(公開中)でダブル主演を務めた福原遥と水上恒司や、ディズニープラスオリジナルシリーズ「ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-」でダブル主演を務めた中島セナと奥平大兼といったいま注目の若手俳優たち。さらに2023年は『忌怪島』『ミンナのウタ』が公開され、2024年はプロデュース作『みなに幸あれ』(1月19日公開)を控える清水崇監督、『僕らの世界が交わるまで』(2024年1月19日公開)で監督デビューを果たすジェシー・アイゼンバーグ、アーティスト・俳優の石野理子らの回答も。 『TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー』(公開中)で監督デビューを果たしたマイケル&ダニー・フィリッポウ監督や、最新作『夜明けのすべて』(2024年2月9日公開)が控える三宅唱監督など、国内外の多彩な顔ぶれの回答も順次アップデートされるのでお楽しみに! また、こちらも毎年恒例となっている「映画ファンが選ぶ、ベスト映画2023」のアンケートも実施中。回答してくれた方のなかから抽選で100名様に、ムビチケ全作品に使えるプロモーションコード1000円相当が当たるチャンスも。応募締切りは2024年1月3日(水)23時59分までとなっているので、この年末年始は2023年に観た映画を振り返って吟味し、熱いコメントと共に投稿しよう。 文/久保田 和馬
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