「コンセントに挿すだけ」家庭の送電網を利用し高音質データをスピーカーに送る新技術
専用モバイルアプリでコントールも可能
AUDIO Cuシステムの大部分は、家の壁の内側に組み込まれた電力線を通って目に見えない形で機能するが、当然ながらシステムを構成する物理的な製品も存在する。AUDIO Cuの送信機(TX)と受信機(RX)のユニットは洗練されたデザインで軽量だが、送信機はARCやeARC技術を用いて、eARC対応のテレビからHDMIケーブルを介して音声データを受け取ると、デコードして家屋の電力線を通じ、受信機に接続した各スピーカーやサブウーハーに音声を送る。 この製品は一般消費者およびカスタムインストーラー(顧客の要望に合わせてホームシアターやオーディオシステムを導入・設置する専門業者)を対象としたものだが、明らかにFasetto AUDIO Cuシステムによって最大の恩恵を受けるのは後者だろう。この点を念頭に置き、Fasettoはソフトウェアダッシュボードを設計した。これによってシステムの導入がより容易になる上に、システムにリモートアクセスすることが可能になるため、インストーラーは家庭内に設置されたすべてのAUDIO Cu TXおよびRXユニットの状況をリアルタイムで確認できる。そのため、もしユーザーが誤ってAUDIO Cuのユニットをコンセントから抜いてしまっても、ホームシステムを設置した担当業者は、手作業で問題点を追跡する必要がなく、すぐに問題の生じた箇所を特定できる。 FasettoはiOSとAndroid搭載のスマートデバイス向けに専用のモバイルアプリも開発した。これを使うとAUDIO Cuシステムのインストールやコントール、モニターがさらに簡単になり、システムの各チャンネルを個別にコントロールする機能も備わる。 AUDIO Cuシステムは現在、米国では正規取扱店で販売中。価格は送信機が約800ドル(約12万4000円)、受信機は約400ドル(約6万2000円)となっている。さらに詳しい情報はFasettoのウェブサイトをご覧いただきたい。
John Archer