【密着】会社員なのに日本代表 ラグビー根塚洸雅プロ転向の理由 W杯へ「濃い時間を過ごさないと厳しい」
ラグビーの強豪、クボタスピアーズ船橋・東京ベイに所属する根塚洸雅選手。これまで会社員として仕事と両立しながらラグビーに取り組んできましたが、4月からプロの道に。その裏側に日本テレビが密着しました。 根塚選手は2022年にリーグデビューすると、持ち前のスピードを生かしトライを量産。 ベストラインブレイカー(ディフェンスラインを突破すること)、ベストフィフティーン、新人賞に輝くなど鮮烈なデビューを果たしました。 6月には初めて日本代表として試合に出場すると、デビュー戦でトライを記録。W杯に向け注目されています。
■「仕事をやっていてよかった」日本代表なのに仕事とラグビーを両立
破竹の活躍を見せる根塚選手ですが、普段はグラウンドを離れ、千葉県にあるクボタの工場に勤務。 制服に着替えた根塚選手が向かったのは、自らのデスクです。
根塚「最初はメールを見ます。ラグビーで来られない時間が多く、結構メールたまっていたりするので。(部署は)勤労課という工場の環境を整えたり、皆さんが仕事しやすいようにしています」 工場内の備品整理や、会議準備など多岐にわたる業務内容。その仕事ぶりに根塚選手の仕事仲間は「報告を凄くマメにしてくれる」、「従業員誰とも壁を作らないですし、『これでいいですか?』とワンクッション相談してくれるので、ホウ・レン・ソウ(報告・連絡・相談)上手なところは私も見習っていきたいなって思うぐらい」と口々に根塚選手を褒めそやします。 それを聞いていた根塚選手は「悪いところも言ってください」とおちゃめに切り出すと、先輩は「悪いとこ言っていいん?勤務表提出し忘れたとか笑。勤務表を提出し忘れたまま(試合で)フランスに行っちゃった笑」と、明るい性格で周囲を和やかにしている様子が伝わってきます。 2シーズン目を迎えたラグビーリーグワン。プロとしてプレーする選手も多い中、根塚選手は社員契約を選択。仕事をしながらプロ選手と同じ練習をこなします。
険しい道とも思える両立を選んだことについて、根塚選手は「大学までラグビーしかしてこなかった人生で、ラグビー以外の知識はほとんどなかった。これから社会に出るとなって、常識とか当たり前を知れていた方がいいのかな」とその理由を話し、「コミュニケーションの取り方だったり、同じミスを繰り返さないというのは仕事でもラグビーでも一緒なので、本当に仕事をやっていてよかった」と得たものもあったと語ります。