「空飛ぶタクシー」中国企業に出資 車載電池大手、将来性にらみ
電動航空機メーカーの中国オートフライトが、車載電池大手の寧徳時代新能源科技(CATL)による資本参加を受け入れた。出資金額は非公表。同時に両社は電動航空機用電池の共同開発に乗り出す。「空飛ぶタクシー」の将来性を見越したCATLの戦略にアナリストの注目が集まっている。 【関連写真】オートフライトが行った日本向けの引き渡し式典 オートフライトは4月、大阪・関西万博での利用を目指す日本企業に5人乗り電動垂直離着陸機(eVTOL)「Prosperity(プロスペリティー)」1号機を引き渡したと発表するなど、日本をはじめとするグローバル展開を加速している。 eVTOLは、滑走路が不要なうえ、狭い場所で離発着できるため、近距離や都市間の輸送の切り札として航空各社が導入を検討している。 オートフライトによると、CATLは数億ドル程度を出資してオートフライトの戦略的出資企業になったという。同時に、オートフライトの航空機開発やグローバル戦略に協力する。 これまでにオートフライトは、1万回の試験飛行を行うなどeVTOLの商用化に向けて実績を積み上げてきた。CATLのような大企業によるeVTOLスタートアップ企業への資本参加は、不安視されている「空飛ぶタクシー」の将来性が確約されたとみるアナリストも多い。
電波新聞社 報道本部