《ブラジル》ポップコーンお代わり暴行事件=映画館で高給取り検事が狼藉
ミナス・ジェライス州の映画館の売店で、ポップコーンの受け渡しを巡って、客の男が女性従業員の対応にキレて唾を吐き、暴行を加えようとする様子がSNSで拡散され、物議を醸した。この男は高給取りの州検察官であったことから、世間の注目を集めた。社会的な批判を浴びた男は後日、自身の行いを謝罪し被害者と和解に至ったと18日付CBNなどが報じた。 事件は8日夜、州都ベロ・オリゾンテ市高級地区のショッピングセンター内の映画館で発生した。防犯カメラには、男が映画館の女性従業員に暴行を加えようとした瞬間が記録されていた。 25歳の従業員によると、彼女が他の客の注文品を受け取りに売店に向かったところ、ドアを殴る音が聞こえた。そこにはブルーノ・レゼンデ・ラベロと名乗る男が立っており、「ポップコーンをくれ」と要求したという。彼が購入した鑑賞券のサービスは、一杯目は従業員が映画館の客席に届けるものだったが、リフィル(お代わり)からは客自身が補充するきまりだった。 「私は彼にそのルールを説明したのですが、彼は叫び続けて『お前がやれ。さもないと撮影して晒し者にしてやる』と言ったのです。彼はとても興奮していて、何度も私に殴りかかろうとしました。身の危険を感じました」と彼女は振り返った。 防犯カメラが記録した映像には、その客が携帯電話を構えて女性を撮影し、暴行を加えようとしている様子が映っている。彼が唾を吐きかける瞬間も捉えられており、彼女を〝無能〟呼ばわりしたとも言われている。映画館のマネージャーは警察に通報したが、男は現場から逃走した。 その男ブルーノ・レゼンデ・ラベロ氏は検事で、同州検察庁の権利・義務・資産拡散部門に勤務しており、月給は3万2千レアル(約90万円)以上だ。 警察は声明で「暴行事件について捜査を開始するには、被害者またはその法的代理人が刑事告訴を申し立てる必要がある」と述べ、被害者に警察署に出頭するよう指示していた。 これを受け、男は謝罪し、被害者と和解に至ったと両者の弁護士団による共同声明で公表した。 ラベロ氏はSNSに投稿した動画で、自らの行動を「卑劣だった」と認め、「恥ずかしい。自分は本来あのような怪物ではない」と述べ、自身の行動を正当化しようとした。