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（ブルームバーグ）： 電子機器受託生産の鴻海精密工業の株価が28日に急伸。人工知能（ＡＩ）への熱狂が、スマートフォン市場の緩慢な回復を巡る懸念に勝り、株価を押し上げている。

アップルの「iPhone」を製造する鴻海精密の株価は一時3.7％上昇し、日中ベースの最高値を記録した。高級携帯電話の需要低迷でアップルの中国販売が減速するとの懸念から鴻海株は昨年、台湾で大きく出遅れていた。だが、昨年10－12月（第４四半期）の業績が市場予想を上回った上、同社製ＡＩサーバーの需要への楽観的見方が広がり、株価は今年に入り46％上昇している。

投資家はＡＩ分野を成長の重要ポイントと受け止めているため米エヌビディアなどの企業に大きな利益をもたらしている。鴻海では、主要顧客からの受注獲得に成功すれば、ＡＩ売上高が今年のサーバー売上高の半分を占める可能性があるとＪＰモルガン・チェースのアナリストらは調査リポートで予測した。昨年の割合は約30％だった。

もっとも、総売上高に占めるＡＩのエクスポージャーは、競合する緯穎科技（ウィウィン）や広達電脳（クアンタ・コンピューター）などの約20％に対し、鴻海では今年、10－12％にとどまる可能性が高いとＪＰモルガンは予想している。

それでもアナリストらは鴻海にとってポジティブな展開は続くと見ており、モルガン・スタンレーとシティグループ、ＵＢＳグループは10ー12月期の増益決算を受けて鴻海の目標株価を今月そろって引き上げている。

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原題：Apple’s iPhone Maker Sets Record High as AI Mania Persists（抜粋）

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