マイナス金利解除に金子慶大名誉教授は悲観予測「どこが好循環」さらに円安「実質2%の成長ケース無理 破綻考えよ」
日銀は19日まで開いた金融政策決定会合で、「マイナス金利政策」を解除し、17年ぶりに金利を引き上げることを決定した。評価は別れているが、テレビ出演多数の慶應義塾大学名誉教授の金子勝氏は、悲観的な予測を立てた。 「マイナス金利解除で金融緩和は支離滅裂」とした上で、「ウエダメ日銀総裁は『賃金と物価の好循環を確認』してマイナス金利解除を決めたというが、どこが好循環なのか。初任給拡大でリストラの賃上げで衰退企業に若者を吸収したうえ、中小企業や非正規との賃金格差は開くばかり」とコメント。 続く書き込みでは「日銀のマイナス金利解除で、内閣府の試算では長期金利が2033年度に3.4%まで上がり、国債費が22.6兆円に膨らみ、23年度の7.6兆円の3倍になるという。だが、名目3%、実質2%の成長ケースなど無理。むしろ金融緩和継続の財政ファイナンスによる破綻を考えよ」とした。 さらにこの日、さらに円安が進んだことにも触れ「朝の提灯マスコミの解説では、大幅賃上げと円安対応でマイナス金利を解除したというが、マイナス金利解除とともに円安は1ドル=151円台に突入。投機筋は円を売り浴びせ、為替介入か金利引き上げかを迫る催促。今度は国債売りが待ち構えている」と情勢の悪化を予測した。