女性も風俗に行くのが当たり前になる? 女性用風俗のリアルな裏側を描いたマンガ作者が思うこと【モア・リポート】
突然女性用風俗の内勤に!? 主人公は30歳のアラサー女性
――物語は藤崎あかり(30歳)が女性用風俗の内勤の面接を受けるところからはじまりますよね。主人公がカラッとしていて明るいキャラクターなのがとても印象的でした。 ヤチナツさん:主人公は自分が動かしやすいキャラクターにしたかったので、身近な友人や実際に女風の内勤で働いている方をモデルにしています。性格的な部分では自分自身もモデルにしていますね。 ――読者の反応はいかがでしたか。 伊東さん:前作の『女性に風俗って必要ですか?』(新潮社)の連載をはじめた3年前は、まだまだ女風の認知度も低かったので「こんな世界ほんとにあるの?」といったコメントが目立っていました。 でも、現在は、主人公のあかりと同じように、“女風が当たり前にあるもの”という前提でのコメントが多いですね。たとえば自身の女風の体験談を書き込む人もいて、自分事として読んでもらっている印象です。 ――読者層はどうでしょうか。 伊東さん:読者層も著しく変わりました。当初は女性が圧倒的に多かったのですが、現在では男女半々です。男性がこれまであまり表に出てこなかった女性の性の本音を知りたい、という気持ちのあらわれかもしれません。年齢層は男女ともに30~40代が一番多いですね。
真・女性に風俗って必要ですか?~女性用風俗店の裏方やったら人生いろいろ変わった件
女性に風俗って必要ですか?
――現在連載を進めている中で、マンガのタイトル「女性に風俗って必要ですか?」の答えは見つかりましたか? ヤチナツさん:う~ん……。難しい質問ですね(笑)。タイトルは、出版社の意向で分かりやすいものにしたというのもあるのですが……。 これまで風俗は男性だけのもので「なんで女性にはないの?」と感じることはありました。このマンガでは女風の是非を問うのではなく、女風を「女性の選択肢として“当たり前”にあるもの」として描きたいと思っています。
真・女性に風俗って必要ですか?~女性用風俗店の裏方やったら人生いろいろ変わった件~(ヤチナツ)
【巷で話題「女性用風俗」のリアルな裏側】 気軽に始めてしまった「女性用風俗(女風)」の裏方のアルバイト。初仕事はなんと「経費で女風を体験する」だった――! 女風店の裏方として、多岐にわたるお客様の要望に翻弄されつつも、男性セラピストたちと協力して寄り添います! そして自身もお客さんとして利用した女風で、ずぶずぶと沼にハマってしまい……!? 沢山の取材を元に女風のリアルな裏側を描いた大人気エッセイ、第二弾!
取材・文/毒島サチコ