女性も風俗に行くのが当たり前になる? 女性用風俗のリアルな裏側を描いたマンガ作者が思うこと【モア・リポート】
真・女性に風俗って必要ですか?~女性用風俗店の裏方やったら人生いろいろ変わった件~
レスだけじゃない。女性用風俗を利用するのはカジュアルな動機であることも
――楽しく健康的に女風を使っている人とはどのような人でしょうか? ヤチナツさん:取材当初、主な客層はセックスレスに悩んでいる女性など「事情がある人」だと思っていたんですよね。 ――本連載「モア・リポート」でも、パートナーとのセックスレスに悩んだ末、女風を利用した方がいらっしゃいました。 ヤチナツさん:もちろんレスなど深刻な悩みが原因で利用された方もいました。でも、私たちの取材でであった方は、もっとカジュアルな理由で女風を利用している人が多かった印象ですね。 ――カジュアルに利用しているのはどのような方たちですか? ヤチナツさん:ご褒美やリフレッシュ目的で利用される会社員や主婦の方や、「自分のプレイに自信がないから女風で練習しよう」とか「感じにくいからプロ(※セラピスト)にお願いしてみよう」という方です。 ――悩んでいるというより“ご褒美”として利用する方もいるのですね。 ヤチナツさん:そうですね。取材を通して「楽しく健康的に女風を使っている人」がいることに気づいたんです。 ――働いているセラピストさんはどうでしょうか? ヤチナツさん:取材では、セラピストは楽しんで働いている方も少なくないと聞きました。女風は一本でやっていけるほど稼ぎがある人は少ない業界なので、収入的なメリットだけで考えるとホスト業界の方があると思います。女風で働く人は、収入面のメリットはもちろんあるものの、女性に対してきちんと向き合うことに対してやりがいを持っている人が多いイメージです。 ――たしかに、女風はあらかじめ決められた時間・金額でサービスを受けることができますもんね。 ヤチナツさん:ただマンガは「女風はめっちゃいいよ! いくべきだよ!」というテンションにはしたくなくて。女風が広がったのはここ数年だし、正直整備されていない部分はあると思います。そういうところもフラットに描きたいと思っています。 伊東さん:マンガのタイトルは『真・女性に風俗って必要ですか?』ですが、ヤチナツさんは無理やりコンセプトを言わない良さ、みたいなところを描くのがとてもお上手なんです。実際の取材を通して、女風のいいところも悪いところもリアルに描くことを心がけています。